リバースエニアグラム

エニアグラム=占い?_タイプ判定が難しい理由_番外編

エニアグラム=占い?_タイプ判定が難しい理由_番外編

篠田工治です。

前回は長くて流石に疲れました。

書き上げてブログに投稿した後、
自分へのご褒美として
温水プールに行ってきました。
 

年末年始は殆ど体を動かしておらず、
空き時間はずっとパソコンに向かっていました。
 

そのせいでしょうか。
 

たった10分ほど泳いだだけで、
両足がつり(こむらがえり)、
娘の前で、とても悲しい思いをしました。
 

さて今回は、ちょっと息抜き(嘘です)。
 

シリーズ「タイプ判定が難しい理由」の番外編として
外的基準が目白押しなエニアグラムをご紹介します。
 

エニアグラムの源流

何事にも例外はあるものです。
 

前回は結論として
「外的基準は補足的に使うのが吉」と書きました。
 

でも外的基準をとても重視する、
そんなエニアグラムもあるのです。
 

それは、オスカーイチャーゾ氏の
アリカ研究所式エニアグラム
です。
 

そのエニアグラムを解説する前に、
エニアグラムがどうやって日本に伝わったかについて
まとめてみました。
 

1.神秘家グルジェフ氏がシンボル図としてのエニアグラムを
 1910~20年頃ヨーロッパに紹介した。
2.1960年代、オスカーイチャーゾ氏が
 性格タイプをシンボル図に当てはめ、
 性格分類としてのエニアグラムを構築。
 自己改革プログラムの一部分として、
 自ら創設した南米チリのアリカ研究所で教え始める
3.1970年、精神科医クラウディオナランホ氏が
 チリのアリカ研究所にてイチャーゾ氏から
 自己改革プログラムのエニアグラム部分だけを学ぶ
 (10ヶ月のプログラム全体は未修了とのこと)
4.その直後、ナランホ氏が
 精神医学的、心理学的なアプローチで
 米バークレー大学でヘレンパーマー氏や
 イエズス会士達に教える
5.米スタンフォード大学、ヘレンパーマー氏、
 ドンリチャードリソ氏などが
 心理学的なアプローチで、
 イエズス会、ロヨラ大学などが宗教的アプローチで
 エニアグラムを更に発展させる
6.シスターで文学博士の鈴木秀子氏が
 スタンフォード大学でエニアグラムを学び、
 1987年、日本に紹介する

 
こんな感じです。  

1.とそれ以前の部分については統一的な見解が無いようですが、
ドンリチャードリソ氏、ラスハドソン氏らは
著書「性格のタイプ」において次のような立場をとっています。

「シンボル図の起源は諸説あるが、
 バビロンや2500年前の中東に始まり、
 それがピタゴラスなどギリシャに伝わり、
 それがユダヤ教、キリスト教、イスラム教に
 伝わったという見方がある」
 
「シンボル図はイスラム教神秘派のスーフィが
 考え出したものではない」
 
「グルジェフ氏がどこでシンボル図を学んだかは
 はっきりしていない」
 
「グルジェフ氏がヨーロッパに伝えたエニアグラムは
 動きつづけてやまない、生きたシンボル図としてである」

  

分かりにくいかもしれませんが、
現在日本で出回っている
「性格分類ツールとしてのエニアグラム」と
グルジェフ氏が伝えた「シンボル図としてのエニアグラム」は
別扱いだということです。
 

それに対し、ヘレンパーマー氏は
著書「新エニアグラム」の中で

「シンボル図はイスラムのスーフィ起源で、
 同一派にて天体の運行や自己発達の地図として
 利用されていた」
 
「スーフィの教義やグルジェフ氏の言動には
 既に性格分類としてのエニアグラムも含まれていたが
 (神秘主義の常として)文字には残さなかった」

 

という立場をとっています。
 
鈴木秀子氏も著書を見る限り、 後者の立場をとっているようです。
 

私としてはどっちでもいいんですけどね(苦笑)。
 

でも両者の共通する見解としては、
「上記2.のイチャーゾ氏が考案したエニアグラムが
 性格分類としては文献上最初のエニアグラム」
になります。
 

なのでアリカ研究所式エニアグラムが
現在日本で出回っているエニアグラムの源流なのは
間違いないんですね。
 

マーク博士のエニアグラムワークショップ

さて、オスカーイチャーゾ氏の
アリカ研究所式エニアグラム。
 

日本においてはその内容を知る人は
少ないと思います。
 

なぜなら、上述のとおり鈴木秀子氏は
ナランホ氏以降のエニアグラムを
日本に持ち込んだからです。
 

そして日本で刊行されたエニアグラム書籍には
このアリカ式の内容に触れている物は多くありません。
 

手持ちの書籍では前述の
ドンリチャードリソ氏、ラスハドソン氏の
「性格のタイプ」に概要が数行だけ、
ヘレンパーマー氏の「新エニアグラム」では
ナランホ氏以降のエニアグラムとの共通する
部分だけが簡単に紹介されているに過ぎません。
 

ところが昨年の夏、私はひょんなことから、
心理学博士マークカフェル氏が主催する、
アリカ研究所式のエニアグラムワークショップに
参加することになったのです。
 

マークカフェル氏とは?

マーク氏はロルフィングというボディワーク(施術)の始祖である、
アイダロルフ氏に師事し、後に
シンインテグレーションという独自の施術を産み出しています。
 

そして同氏は心理学博士でもあり、今から約40年前、
ゲシュタルト療法の生みの親、フリッツパールズ氏と一緒に、
「LSDの投与が精神分裂症に与える影響」
についての研究をしていたんだそうです。
 

そしてその研究が一段落した直後の1971年に
米サンフランシスコで開かれた、
オスカーイチャーゾ氏の自己開発プログラムに参加。
 

エニアグラムを学びながら、そこで約2年半、
自らも形而上学を教えていたそうです。
 

そして施術の中でエニアグラムを利用したり、
施術のお弟子さんたちにエニアグラムの一部を
教えたことがあるんだとか。
 

私自身は「ボディーワーク?ロルフィング??」
という状態でして、 本来ならマーク氏との接点は無かったんですけどね。
 

ワークショップ参加のキッカケ

キッカケは
マーク氏の施術を受けていた人と
ツイッターで知り合ったことです。
 

その方から、
「マーク氏がオスカーイチャーゾ氏から直接学んだ
 エニアグラムを教えたがっているので
 一緒に受けませんか?」
とオファーがありました。
 

そのころ、ちょうど私も、
中級のエニアグラムセミナーかワークショップに
参加したいなと思っていました。
 

何よりもマーク氏は
私が住んでいる隣町、愛知県東郷町にご在住で、
会場もその近辺だと聞いたので
二つ返事で快諾しました。
 

実は協力者として以前の記事で受講生募集もしています。
 

この時の触れ込みは
「オスカーイチャーゾ氏直伝の
『エニアグラムの完全図式』を伝授する」
というだけで、それ以上のことは
受講生に知らされていませんでした。
 

参加者は全員で11人。
 

内訳は、
日本エニアグラム学会の中上級ワークを
学んだ人が数名、
国際コミュニオン学会のワーク受講者が2名、
書籍は読んでいる人、エニアグラムは全く初めての人、
といったところです。
 

もちろん、
現在日本で出回っているエニアグラムとの
違いを知っている受講生は私を含め、
誰もいませんでした。
 

(上述の書籍「性格のタイプ」「新エニアグラム」は
 ワークが終了してから入手したのです)

性格タイプを数字で呼ばない

それでは実際にアリカ式エニアグラムの内容を見ていきましょう。
 

一番の違いは、
性格タイプの呼び名です。
 

「タイプ1」「タイプ2」のように数字を使いません
 

そもそも「性格タイプ」という呼び方ですらなく、
「FIXATIONS OF THE EGO(エゴの固着)」と称されます。
 

各人が持つ本質が環境によって
後天的に歪められたものがエゴ
であり、
そのエゴが9種類あるとします。
 

エゴの呼び名はもちろん英語ですが、
普段は略語が使われます。
 

日本語でエゴというと、
いいイメージはありませんが、
こちらのEgoも全てネガティブ面の表現になっています。
 

センターについても別の名称を使います。
 

まとめると次のようになります。
 

being group=どう存在したらいいか分からない
(本能、ガッツセンター)
venge=vengeance 復讐、敵討ち(タイプ8)
in=indolence 怠惰、怠け者(タイプ9)
resent=resentment 憤慨、憤り(タイプ1)
living group=どう生きたらいいか分からない
(感情、ハーセンター)
flat=flattery お世辞、媚び、迎合(タイプ2)
go=being on the go 働きづめである(タイプ3)
van=vanity 虚栄心、うぬぼれ(タイプ3)
melan=melancholy 憂うつ、物悲しい(タイプ4)
doing group=何をしたらいいか分からない
(思考、ヘッドセンター)
stinge=stinginess けち、物惜しみ(タイプ5)
cow=cowardice 臆病、物怖じ(タイプ6)
plan=planner (無節操な)計画、立案(タイプ7)

 

ネガティブに寄りすぎですが、
流石に源流というだけあって、
言葉の使い方としては「いい感じ」です。
 

あと次の概念も多少名称が違ったりしますが、
日本で出回っているエニアグラムと同じです。
 

・ダイナミズム(ウィングと矢印の方向)の概念
・罠(trap)=(鈴木秀子氏の書籍でいう)落とし穴
・激情(passion)=囚われ
・成長の指針(Virtue/Psychocatalyzer)≒美質/高み

 

こんな感じです。

アリカ式エニアグラムの問題点

ここまでの解説では、
一見何も問題が無いように見えます。
 

でも実は
性格タイプを表す特徴の解説が少なすぎる
という問題を抱えているのです。
 

どういうことかというと、
例えば、鈴木秀子氏著「9つの性格」では
タイプ1の概観(P.55)だけでも、

タイプ1・・・完全でありたい人
何事においても完璧を期し
自らの理想建設的な姿勢で追い求め、
努力を惜しまない。
常に公正正義を心がけており、
正直信頼できる人柄で自分の倫理観には自信を持っている。
きちんとした”イメージがあり、
常に自制的であることを心がけ、
すべき」という言葉をよく口にする。
正しいことをしている」「正しいとわかっている
ということでもっとも満足感を得る。

 

と沢山の特徴を紹介しています。
 

概観でこれですから、
各性格タイプの解説では何ページも使って
沢山の特徴が書かれているわけです。
(多すぎるのも考えものですが)
 

ところがアリカ式だと、例えば
resent(タイプ1)であれば
特徴はresentment(憤り)なんですが、
その説明が英文で5行くらいしかないんですね。
 

確かにその5行の中に

「完全を求める」
「完全が得られないと怒りが湧く」
「判断基準は良いか悪いしかない」

 

という内容はあるのですが、
それ以上の突っ込んだ解説が無いんです。
 

同じように、

resent(タイプ1)の罠(trap)=perfection(完全)
激情(passion 囚われ)=Anger(怒り)
成長の指針(Virtue/Psychocatalyzer)
 =Serenity(心の平静)/Holy perfection(聖なる完全)

 

についても、これらのキーワードの解説が
やっぱり4~5行しか無いんですわ。
 

なので集約すれば各タイプの特徴が
A4半分ほどに収まってしまう文章量
なのです。
 

このあたり、肯定的な解釈をすれば、
それぞれのタイプの一番重要な特徴を
伝えているとも言えます。
 

でもこれでは自分がどの性格タイプなのかを
判断することはとても難しくなります。
 

日本で出回っているエニアグラム書籍の殆どには
チェック式のタイプ自己判定法が掲載されています。
 

しかしアリカ式では、こういったチェック表もありません。
 

まぁ当然ですよね。
 

設問が20問あるということは20の特徴があるということ。
 

特徴が数個しかないならチェック表を作る意味が
そもそも無いのですから。
 

タイプの呼び名が違ったり解説量が少なかったりするのですが、
上述の点がナランホ氏以降のエニアグラムとの共通点になります。

エニアグラム=占い?

さて。
 

ようやくここから前回の話に繋がっていきます。
 

各性格タイプの解説が少なすぎるということは、
必然的にタイプ判定は外的基準に頼らざるを得ない

ということです。
 

上述のとおり、イチャーゾ氏は、

性格タイプとは、
人間が持って生まれた本質(エッセンス)が
後天的な環境によって歪められたもの

という解釈をしています。
 

生まれたばかりの人間には本質しかなく、
その本質とは

・占星術(生年月日+時間+生まれた場所)
・前世の行い(カルマ=悪い行い・ダルマ=良い行い)
・親からの遺伝

 

の3つにより形成されるとします。
 

そしてタイプ判定に使えるのは
占星術と前世という命(めい)を使った占いになります。
 

この二つについては、
正直ちゃんと理解していないのですが、
以下簡単に解説しますね。

占星術

ワークで使った占星術は
生まれた時間と場所まで要求する本格的なものでした。
 

しかも、ただの占星術ではなくて、
「体の各器官が持つ特徴」と星座を関連付けて
その人の本質を探っていくという
独自のシステムになっていました。
 

この特殊な占星術で割り出した結果をみれば
その人の本質がわかり、
歪められたエゴ=性格タイプも割り出すことができる、
そういうことらしいです。
 

ただ、残念ながら私は自分の診断結果を見ても
タイプ2的な要素を見つけることはできませんでした。
 

この占星術の部分については説明も少なく
聞いていてもよく分からないというのが、
ホントのところだったりします。
 

この占星術をやる前に、
「あなたはflat(タイプ2)だね」
とマーク氏から言われていたので、
問題はないと言えばないのですが。
 

でも、
私にとっての最終的な課題(Goal)が
「てんびん座」=「排泄器官」で
「大事なモノを取捨選択できるかどうか」
という結果については
納得できなくはありませんでした。
 

(誰にでも言えることではありますが)
 

前世の行い

前世については実はその概念だけで、
実際に使うツールは教えてもらえませんでした。
 

ただ、ハッキリと「カルマ・ダルマ」と言っていたので
インド哲学か何かに前世を見るようなツールが
ひょっとしたらあるのかもしれません。
 

後日、マーク氏の奥さんとの世間話で
「名前だけでも分かる」と聞きましたので
前世療法的なものではなく、
数秘術を使うのかもしれません。
 

人相

そしてもう一点。

人相でタイプを判定するという
内容がワークにはありました。
 

これは大胆にも、
エニアグラムのシンボル図を
ちょいと左に回転させてから
人間の顔に見立てる
というシロモノです。
 

具体的には
自分の顔の右上部を感情センター、
鼻から下全体を思考センター、
顔の左上部を本能センターに当てはめます。
 

そうすると例えば
右のまゆ毛がちょうどタイプ2の場所になり、
「タイプ2は右眉毛が吊り上がるのが特徴だ」
などとしています。
 

(私のプロフィール写真を見てもらうと
 なんとなくそんな気がしてくるかも)
 

逆に「左まゆ毛が吊り上がっていればタイプ1」、
という具合ですね。
 

体型

あと、配布資料には記述が無かったのですが、
ワーク中に体型から
タイプを割り出すような言及が少しだけ有りました。
 




 

このように、アリカ式エニアグラムでは
占いで言う「命(めい)=運命、宿命」と
「相(そう)=姿、形」をタイプ判定の基準として
とても重視しているのです。

埋め合わせのドア

あと面白い概念としては
Doors of compensation(埋め合わせのドア)
があります。
 

これは精神状態が悪化した場合に、
「満たされない欲求を埋め合わせるような破滅的行為」
を9つに分類したものです。
 

9つの破滅的行為(ドア)は、
特定の性格タイプが特定のドアを選択するというのではなく、
どのタイプも全てのドアを選択する可能性があるとします。
 

ただそれでも傾向性はあるとして、
各センター毎に選びがちなドアがあると定義しています。
 

例えば破滅的行為(ドア)の一つに
「肥満(大食い)」というのがあります。
(誰ですかドキっとしたのは)
 

その際、

・本能センターは甘いもの
・感情センターはスパイシーなもの
・思考センターは肉(タンパク質)

 

というドアを選びがちだというのです。
 

(私はどれも好きですが_汗)
 

このように9つの破滅的行為(ドア)を3つに分けるので
「27のドア」とも呼びます。
 

ムドラ

また、囚われを軽減し、自己成長を促す為に
ムドラ(mudra)と呼ぶ
各性格タイプに適した瞑想のポーズ
を学びました。
 

ムドラとはサンスクリット語で
「手の仕種」「印」を意味し、
ヨガやインド舞踊等で使われる
言葉みたいですね。
 

例えばタイプ8(Venge)の美質(Virtue)は
Innocence(無邪気とか純真)なのですが、
それを助けるポーズは
「座禅して合掌」となっています。
 

更に学びが進むと
チャクラがどうだとか、
タロットカードを活用した自己成長の指針などが
あるようです。
 

ただ、我々受講生はそこまでは進めず、
瞑想と占星術が終わった時点で
ワークショップも終了となりました。
 

ワークの所感

マークカフェル氏のアリカ式エニアグラムワークショップに
参加して一番感じたのは、このエニアグラムは
古今東西、神秘のバトル・ロワイアルやー!!
ってことです。
 

そして、一番高齢(88歳で米寿!)のマーク氏が
ワークの中で一番元気で熱かったことが
とても印象的でした。
 

(ちなみにマーク氏はvango、つまりタイプ3です)

で、どっちがいいの?

最初に結論。
 

どっちでもいいんです。
 

どちらのエニアグラムも
「自分自身を知る」
「自己成長(改革)」を目指していることに
変わりはありません
から。
 

両者の最大の違いは、
自分本来の姿=本質を「運命」や「宿命」に
求めるか求めないか
です。
 

その「運命」や「宿命」を割り出す為に、
アリカ式では占星術や前世という
外的基準ツールを利用するのです。
 

ここが重要なのですが、
エゴや囚われ(passion)は本来の姿が
後天的に歪められたものだから
自分の力で戻せるはずだ

というのが同エニアグラムの発想なのです。
 

そして自己変革の為に用いるのが
エゴを弱め、自分を成長させる為の
「ムドラー(瞑想)」や「タロット」といった
ツールであると。
 

やっぱり外的基準やツールがあれば
分かりやすいし、やりやすいんですよね。
 

でもその反面、
ツール一つ一つをマスターするのに、
時間がかかるというデメリットがあります。
 

上述の占星術もなにやら細かい計算式があるようで
ましてや人に対して使えるように
なるまでには時間がかかることでしょう。
 

「相(そう)」である人相にしたって、
やはり場数を踏む必要があります。
 

いままで瞑想なんてやったことのない人が
いくらそのポーズをとってみたところで 早急な効果は期待できません。
 

そしてアリカ式の最大の問題は、
外的基準の結果が何らかの原因で間違った場合に、
修正も検証もできないこと
にあります。
 

なのでもし受講者が 予想もしていないような性格タイプの判定がなされたら。  

その結果が間違っていてもそれを信じ続けるか、
誕生日が本当は違うことを疑わないといけません。
 

このデメリットはやはりデカイですね。
 

次にナランホ氏以降のエニアグラムですが、
研究家達は外的基準をあまり使いません。
 

その代わり、大規模な調査や研究を行い、
自分自身を見つめるのに役立つような、
各性格タイプの特徴や論点を
どんどん追加していきました。
 

よくもまあ、こんなガイドラインだけの
(スカスカな)アリカ式性格タイプの解説を
ここまで充実させたかと思うと
目頭が熱くなります。
 

おかげで「命(めい)=運命、宿命」や
「相(そう)=姿、形」という
外的基準に頼ること無く、
自分の性格タイプを
自分で探すことができるようになりました。
 

自分の性格タイプは自分で決めるのですから、
最初は間違っていても、経験を積めば
いずれは正しいタイプに辿りつけます。
 

また、外的基準やツールを学ぶ必要はないので、
安心して(?)自身を見つめることだけに
フォーカスできます。
 

ナランホ氏以降のエニアグラムの問題は
「運命」や「宿命」という外的基準がないので
自分の性格タイプを自信を持って
宣言しにくい
ということです。
 

「何故幼少の自分が自らを守る型として
 その性格タイプを選んだのか?」
という問いの明確な答えを、
ナランホ氏以降のエニアグラム書籍に
見つけることはできません。
 

確かに、
幼少期に育った環境や家族関係が
性格タイプ(防御の型・役割)を決める決定打だと
私は思っています。
 

でも、だからといって生育歴が
「そのタイプでなければならない」という
明確な根拠にはならない
のです。
 

生育環境がほぼ同じの双子ちゃんでも
持ってるものって少しは違いますよね。
 

ここで
「本質とは神から与えられた賜物(ギフト)なのだ」
という言葉で片付けることができれば
話は早いんです。
 

実際そういう解釈をする人は少なくありません。
 

でもそれって占星術的に
「本質とは宇宙や星から与えられたあなたの運命なのだ」
と言われるのと根は同じことだと思うのですよ。
 

現実的な答えとしては、
遺伝子や脳科学の研究が進めば、
先天的な本質が分かり、
何故そのタイプを選ぶのか、
解明される日は来るかもしれません。
 

でもそれまでは自分を納得させるために、
「やっぱり人の縁だよなー」とか
「自分の親に気付きを与える為だよなー」って
結局「運命」に話を持っていかざるを得ない、
そんな気がしている
のです。
 

それならアリカ式エニアグラムと根は同じですよね。
 

このように、どちらのエニアグラムも
メリット・デメリットがあります。
 

なので客観的には
どちらがいいとは言えないのです。
 

私の立ち位置

いや本当はね。
 

この記事のネタを考えてた当初は
「アリカ式エニアグラムを
 キワモノ的に紹介できればいいな」
という気持ちがあったんですよ。
 

思い返せばワークショップ開催中は、
コレまで見聞きしたエニアとの違いに面食らったり、
運営方法や翻訳にも問題があって、
憤りを感じていたのも事実です。
 

でも今回、あらためて
エニアグラムの成り立ちや、
根本に流れる物(神秘、秘術、占い、宗教)
を調べました。
 

その結果、
源流であるアリカ式エニアグラムを
キワモノ扱いすることはできないと
思うようになりました。
 

前述しましたが、
「自分自身を知る」
「自分の性格を超える」という目的は
どちらのエニアグラムも同じですし、
「幼少の頃に何故そのタイプを選んだのか?」
という疑問に信憑性はともかくとして、
アリカ式はちゃんと答えているのです。
 

前回の結論としては、
「外的基準は補助的に使うのが吉」
としました。
 

でもここまでハッキリと外的基準や
瞑想などのツールを使うその手法は
中途半端に使うよりむしろ潔いというか
突き抜けていて好きです(笑)。

じゃあ宗旨替えするのか?と言えば
そうではありません。
 

外的基準を使ってその結果が間違っていた場合の
リスクが高すぎますし、
自身を見つめる中で自分の性格タイプを探っていくことが
エニアグラムの学習においては
一番大事だと思っているからです。
 

もっともアリカ式エニアグラムを学びたくても
日本語の書籍は有りませんし、
Webサイトを探しても日本語の情報は見つかりません。
 

本格的に学ぶなら
本家アリカ研究所の門を叩くしか無いわけです。
 

なので私としては
アリカ式エニアグラムの意義を尊重しつつも
これ以上の深入りはしないと思います。
 

今回はここまで。
 

マニアックなネタばかりでしたが、
今回は番外編として許して下さい。
 

タイプ判定が難しい理由
1.自分自身を見つめることの難しさ
 【そもそも自分を見つめることは難しい】-済
 【自分を見つめる機会が少ない】-済
 【外的基準がない】-済
 【比較対象がない】
 【人は役割に縛られている】
2.エニアグラムの内容的な課題
 【ダイナミズム(ウィングと矢印)】
 【チェック表】
 【書籍】
 【9択】
 【3つ組(視点)】

 

これで【外的基準がない】の考察は終わりです。
 

次回は
シリーズ「タイプ判定が難しい理由」その5として
【比較対象がない】について考察します。
 

お気軽にご意見やご要望をお寄せくださいね。
 

それではまた。
 

追伸

今回のネタは息抜きのつもりで考えはじめたのですが、
意外や意外。
 

本文には採り上げませんでしたが、
「生命の樹、数秘術、真言密教、空の概念」
などを調べ始めたら止まらくなり、
又、当初の結論が180度ひっくり返ったりして
投稿するのに1週間以上かかってしましました。
 

でもエニアグラムの歴史も一度しっかりまとめたかったですし、
ずっと心に引っかかっていたマークカフェル氏の
ワークショップ報告もできました。
 

なので私としては結構すっきりしています。
 

ユダヤの教えである「生命の樹」については
オスカーイチャーゾ氏が「参考にした」と
公言しているとおり、
かなりエニアグラムと共通点があると感じます。

2012.6.1追記

いや~、なんかもう無理やりフォローしてます(苦笑)。
特に後半は。
 

冒頭の性格分類の部分については、
私もかなり活用させてもらってるのですが、
その他の27のドア、占星術、前世、ムドラについては腑に落ちず、
正直ついて行けないなぁと感じました。

40年前、精神科医のクラウディオナランホも冒頭部だけ聞いて
途中で帰っちゃってますしね。
 

好きな人は無茶苦茶好きなんだろうけど、
私にとってはそもそも求めてるものが違うと感じたワークでした。
 

本心では無い部分もあるため、
本当は消したほうがいいんでしょうね。

でも、媚びて記事を書いたことを忘れない為に、この記事はあえて残しておきます。

URL :
TRACKBACK URL :

コメントをどうぞ

*
*
* (公開されません)

*

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

Return Top