リバースエニアグラム

ウィング=親との関係

ウィング=親との関係

エニアグラムの案内人、篠田工治です。
 

前回前々回に引き続き、
ウィングシリーズ(?)の3回目です。
 

すでにタイトルが結論を明かしているのですが、
分量が多いので、気にせずサクサクいきましょう。
 

前回のおさらい

前回お伝えした、
「性格タイプ=外向タイプ+内向タイプ」
という考え方は、タイプを判定をする時に
かなり使えます。
 

人物の見た目や印象によって
「外向的・内向的」のどちらかに二分することは、
そんなに難しくないからです。
 

でも私はダイナミクスとは、
「タイプという型を持つメリットと
 型を揺れ動くメリットの折衷案である
 (残り半分、4つのタイプに行ける)」
「環境の変化に対応する為、
 適宜左右ウィングタイプの特徴を拝借できる」
という立場を採っています。
 

なので一つのタイプを
「外向的・内向的」と二分する考え方だけでは、
基本タイプが持つ根源を軽んじることになりかねない。
 

だからウィングには「外向的・内向的」以外の
別の解釈の仕方があるはずだ。
 

・・・というのが前回までのお話でした。
 

図に戻れ!

で、ここからが今回のお話。
 

当たり前すぎて忘れがちなのですが、
エニアグラムとはギリシャ語で「9の図」。
 

性格分類ツールとしてのエニアグラムは
この「9の図」の一解釈として、
人の性格(キャラ)を当てはめたものです。
 

なので何か解釈で悩んだ時は
必ず図に戻って考えるべきなのです。
 

では、図を見てみましょう。
 

タイプ1で考えてみます。
 

ダイナミクス図
 

ウィングは9と2、
「9←1→2」という並びになります。
 

「環境の変化に対応する為、
 適宜左右ウィングタイプの特徴を拝借できる」
ということは、
「9←1→2」の3つのタイプが
とある「視点」によって三者三様の関係でなければ
意味がないことになります。
 

タイプ1なら、
「9=A、1=B、2=C」
という感じ。
 

つまり、円周上のどの部分から
3つのタイプのカタマリをゴソっと切り取っても
キャラが全く被らない。
 

そういう関係が成り立つグループ分けでなくては、
ウィングの意味は無いことになります。
 

4つの視点

では、どんな「視点」があるのか?
エニアグラムの9つの性格タイプは、
その特徴の共通性、つまり「視点」を元にして
大きく3つのグループに分けることができます。
 

そしてその「視点」は4つあるんです。
 

一番有名なのは「センター」ですね。
 

「センター」
本能(ガッツ、腹)センター:1・8・9
感情(ハート、胸)センター:2・3・4
思考(ヘッド、頭)センター:5・6・7

 

一番有名なグループ分けなのですが、
「説明するのも理解するのも大変」
という一番厄介な視点だったりします(苦笑)。
 

で、それ以外にも「視点」が3つあるのですが、
詳しく解説することはボリュームの関係上できません。
 

よってこの場は4つの名称だけお伝えしておきます。
 

1.センター=危機の対処の仕方
2.ホーナイ=望むものを獲得する方法
3.トライアングル=親との関係性
4.ハーモニック=問題への対処、反応の仕方

 

興味がある人は、
「FFTP性格タイプ診断」の解説にいろいろ書いてありますので
そちらをご覧ください。
 

「FFTP性格タイプ診断」はこちら
 

では具体的にどの「視点」のグループ分けが
ウィングを示しているのでしょうか?
 

先ほどの「センター」は簡単に言うなら
「危機に対してどう対処していくのか?」
という「視点」の違いで3つに分けることができます。
 

でも、残念ながらこの「視点」では
ウィングを表すことができません。
 

先ほどのタイプ1を例にとると、
「9←1→2」では左ウィングの9と基本タイプ1が
同じ「本能センター」同士になってしまいます。
 

これでは「違い」が出ませんから、
ウィングを表す「視点」には成り得ないんですね。
 

「9←1→2」がそれぞれ異なるグループに属する、
そういう「視点」でないといけません。
 

で、結論ですがそれは
「親との関係性(定位)」という「視点」です。
 

親との関係とは?

「親との関係性」
親に対して不満(分断):1・4・7
親の視点を持つ:2・5・8
親に対して一体化(肯定的):3・6・9

 

この視点であれば、
「基本タイプ+左右ウィング」が全て
「不満+親視点+一体化」の関係になります。
 

念のため一覧表を。
 

左W基本タイプ右W
9=一1=不2=親
1=不2=親3=一
2=親3=一4=不
3=一4=不5=親
4=不5=親6=一
5=親6=一7=不
6=一7=不8=親
7=不8=親9=一
8=親9=一1=不

ざっとこんな感じです。
 

逆に言えば、この「視点」以外は、
「基本タイプ+左右ウィング=A+B+C」
という関係になる「視点」は無いんです。
 

(メンドクサイので表は勘弁してください_汗)
 

この「視点」によるグループ分けは
ドンリチャードリソ氏の分厚い本に
少しだけ紹介されています。
 

手に入る近著では
高岡よし子氏の本にも、
各タイプの「親子関係」として紹介されています。
 

少し前に知ったのですが、
日本エニアグラム学会でも、
この「視点」については教えているそうです。
 

もちろん、前述の
「FFTP性格タイプ診断」でも
「トライアングル」という名称で紹介しています。
 

で、これはどういう「視点」かというと、
「幼少の頃、親に対してどのように接したか?」
の違いで3つのグループに分ける視点です。
 

その3つの違いとは

「親に対して不満を持ったり分断された」
「自分がまるで親と同等であるかのように感じていた」
「親に対して肯定的でまるで一体化した」

 

というスタンスです。
 

ただ、そういうと
「ええっ?私はそうじゃなかったけど?」
という人が必ず出てくるのですが、
まぁ、それは仕方ありません。
 

なぜなら、幼少の頃のことを
客観的に記憶している人は、
ぶっちゃけそんなに多くはないでしょう。
 

また、実親以外の誰かを親的存在と見立てたり、
実親を反面教師として捉えていた、
なんてことは少なくないからです。
 

いずれにしても
「基本タイプ+左右ウィング=A+B+C」
という関係性が成り立つのは
「親との関係性」しかない。
 

つまり「ウィング=親との関係性」なんです。
 

もう、そこは「そういうものだ」と
割り切って覚えてください。
 

それじゃあ納得がいかない

もちろん私もそう思ってました(苦笑)。
 

「ウィング=親との関係性」が正しいとしても、
それが「変化する対人関係に対処していく」という、
「ウィングの目的」と噛み合わないからです。
 

別の言い方をすれば、
「親との関係性」というのは、
自分から見た実親、若しくは育ての親との関係性ですよね?
 

ならば、
「たった数名との対人関係でしか使えないんじゃぁねぇ・・・」
とか
「いや、もう既に親は他界してるんですが・・・」
という至極当たり前な問題が生じるワケです。
 

でも、くどいようですが、
「基本タイプ+左右ウィング=A+B+C」
という関係性が成り立つのは
「親との関係性」しかないんです。
 

この辺り、どう解釈していいのか
随分長いこと悩んだのですが、
ある時、次のように考えると
スッキリすることに気づきました。
 

それは、
「親=権威性や集団」
という考え方です。
 

自分の親代わりとなる存在とは?

具体的なタイトルは忘れましたが、
エニアグラム限らず、性格論的な本には
「人は子供の頃の親との関係性を、
 大人になっても繰り返しがち」
ということがよく書いてあります。
 

これって、
ちゃんとした説明はできなくても、
なんとなく納得できる考え方ですよね?
 

多分これは誰もが経験してるからなんでしょうけど。
 

では大人になってから
「自分の親代わりになる存在」
って何でしょうか?
それがズバリ「権威性、集団」なのです。
 

具体的には、
勤め先、恩師、第一人者、行政、地域のコミュニティなどなど。
 

大人になった自分をたしなめられるのは、
権威的存在や集団しかいないのです。
 

ここで注目して欲しいのは
「集団」の方です。
 

なぜなら、どこまでいっても、
「人は群れなす獣」
という現実から誰も逃れられないからです。
 

そしてリーダーのいない集団は「烏合の衆」であり、
集団のメリットを活かせず、
集団を大きくすることもままならない。
 

だから集団が大きくなればなるほど、
リーダーという「権威性」が必要になっていきます。
 

つまり「集団」とは遅かれ早かれ
「権威性」を伴うモノなんですね。
 

であるならば、
「親との関係性」という「視点」は、
「集団との関係性」という「視点」でもあるわけです。
 

念のため、残り3つの「視点」をもう一度見てみましょう。
 

1.センター=危機の対処の仕方
2.ホーナイ=望むものを獲得する方法
3.トライアングル=親との関係性
4.ハーモニック=問題への対処、反応の仕方

 

ご覧のように「親との関係性」以外に、
「集団との関係性」と成り得る「視点」はありません。
 

よって
「親との関係性」=「集団との関係性」
という関係が成り立ちます。
 

でもやっぱりここで疑問が湧きます。
 

「そもそもエニアグラムに
 『集団との関係性』を示す考え方ってないの?」と。
 

で、実は一つあるんですね。
 

それが「本能のサブセンタータイプ」という概念です。
 

では「本能のサブセンタータイプ」とは一体何か?
それは・・・長くなったので次回のお楽しみ。
 

それではまた。
 

追伸

・・・言ったでしょ?
初級や中級ではウィングのことを
そんなに考えなくてもいいって。
 

結局、ウィングを腑に落とそうとすると、
「4つの視点」やら
「本能のサブセンタータイプ」やらが出てきて
ホント、メンドクサイ話になっていくんです。
 

とくに「本能のサブセンタータイプ」は細かすぎて
採り上げていない書籍の方が多いですしね。
 

でもなんとか次回までにウィング話を収めるつもりなので、
そこは安心してもらっても結構かと。
 

(つか終わらせたい)

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