リバースエニアグラム

人材採用とエニアグラム

人材採用とエニアグラム

破壊者の母、篠田工治です。
 

以前ご紹介したこちらのアンケート。
読者アンケート
 

今から3ヶ月ほど前、とある読者さんから
次のようなご回答をいただきました。

  1. あなたがエニアグラムに興味を持った理由は何ですか?
    「自前で性格傾向テストを作成し、採用選考に利用したかったから」
  2. エニアグラムに関することであなたが一番知りたい事は何ですか?
    「ストレス耐性があるのは、何番か?」

多分この「採用」とは職場における人材採用のことだと思うのですが、
選考の為に、ご自分で性格テストを作成するご予定なのですね。
 

実は、このアンケートは自由に記載していただきたいとの想いから、
メールアドレス他、個人情報を入力する欄を設けていません。
 

なので返答させていただく場合は、
必然的にブログ記事への投稿という形になります。
 

皆さんにシェアしたほうがよい内容でもあるので、
今回はブログにて返答させていただきます。

ストレスはいろいろ

まず前提条件として、
私は人材採用に携わったことはありません。
 

職を転々としたこともあり、
採用される側だったことが殆どだからです。
 

なので残念ながら採用における知識も苦労も知らないのが、
ホントのところ。
 

ただ「ストレス耐性があるのは(エニアタイプの)何番か?」
というご質問であれば、私でも何とか考える余地があろうというモノ。
 

でもここで気になるのは、
質問者さんがおっしゃる「ストレス耐性」とは、
一体に何に対するストレスなのか?ということです。
 

例えば「仕事・作業」という視点で人を見ていく場合、
次のような特性の違いが挙げられます。

  • ルーチンが得意/創造性がある
  • 自発的/イエスマン
  • 質が大事/量が大事
  • ウェット(情)/ドライ
  • 管理に向く/一員に向く
  • 瞬発力がある/地道にコツコツ
  • 細やか/豪胆さ
  • 一人作業に向く/共同作業に向く
  • 真面目さ/フランクさ
  • 変化を好む/維持を好む
  • 会話が好き/処理や作業が好き

上記左右の特性は相反する関係にあり、
大抵の人は左右のどちらかが優位だと思います。
 

そして優位ではない特性を発揮しなくてはならない時、
人はそれをストレスと感じるのです。
 

例えばルーチン(定型)が得意で維持を好む人が、
状況に応じて頻繁に軌道修正したり、
常に新しい発想が必要な作業をこなす・・・。
 

かなりストレスが溜まるハズです(苦笑)。
 

このように、何がストレスになるのかは人によってバラバラです。

だから本当の意味で応募者のストレス耐性を知りたいのなら、
まずは採用側が応募者に対して望む人物像を明確にしておく必要があります。
 

そしてその人物像も、
職場の環境や状況、配属先や担当によって、
それぞれ違うと思うんですよね。
 

なので
「ストレス耐性が強いのはどのタイプ?」
というご質問のご返答は
「え~と、それはケースバイケースでして
もっと詳しい情報が必要です(汗)。
あなたの職場の環境や状況、
具体的にどんな人が欲しいか教えていただけますか?」
になってしまいます。

傷つきにくいタイプ

とは言うものの。
そこまで個別的な深いやり取りをするのは流石に私も大変です。
 

そして、
質問者さんが知りたいのは多分そういうことじゃなくて、
上司からちょっと強めに叱られた時の
「傷つきにくい(打たれ強い)タイプって何?」
だと思うんです(苦笑)。
 

もしそれがご質問の趣旨だとすると、

  • 傷つきにくいタイプ=1、3、5、8、9
  • 傷つきやすいタイプ=2、4、6、7

というのがざっくりとした返答です。
(異論はコメントにて受け付けます_笑)
 

だからといって、
「そうなんだ。タイプ2、4、6、7を避ければいいんだ!」
などと思い込み、安直に行動に移すのはお止めくださいね。
 

何故かというと、
まず、この分類は9つのタイプを
感覚的かつ乱暴に二分したものだからです。
 

そしてもう一つには
特性に重きを置いた採用であっても、
マッチングの成否は状況次第で如何様にも転ぶものだからです。

マッチングには向かない?

最初の頃はそうでもなかったんですが、
ある頃からエニアグラムを「マッチング」に活用するのは、
難しいなぁと思うようになりました。
 

「マッチング」とは需要側と供給側の調整を行うこと、
すなわち仲介です。
 

今回のように人材採用とか婚活などがイメージしやすいでしょう。
 

エニアグラムをマッチングに活用する上で、
問題となるのは次の3つだと思うんです。

1.初対面や短い時間で他者をタイプ判定するのは現実的ではない
2.一つの特性だけに注目し過ぎると他の特性の影響をおろそかにする
3.特性にとらわれ過ぎると人が後からに身に付ける要素を軽視しかねない

まず1.についてですが、
間違いのないタイプ判定には、
ある程度の時間と情報が必要なんですよね。
 

初対面でも直感若しくは経験から
他者のタイプがスグに分かる人も確かにいるのですが、
全ての人がそうだとは限りませんし。
 

診断テストも例によって、
あんまりアテにならないのが実情です。
 

2.の
「一つの特性だけに注目し過ぎると
他の特性の影響をおろそかにする」
というのは言い方を換えれば、
「意外な所で意外な特性が、
成功や失敗の鍵となっていることがある」
ということ。
 

例えば、打たれ強いと思ってタイプ1を採用したとします。
 

確かに努力家で業務にも真剣に取り組むのですが、
その上司が「質より量」を信条とするタイプ3だった場合。
 

「質」を重視しがちなタイプ1にとっては、
その一点にどうにも我慢ならず、
結局職場に馴染めなかった、なんてことも有り得ます。
 

つまり「打たれ強さ」という
一つの特性だけに注目して採用しても、
他の特性の影響次第でミスマッチは起り得るということです。

「あちらを立てればこちらが立たず」とでも言いましょうか。

逆に「打たれ弱そうなんだけど、この人大丈夫かなぁ」
という人が、他の意外な特性を活かして
配属早々大活躍することも充分有り得るのです。
 

3.の
「特性にとらわれ過ぎると
人が後からに身に付ける要素を軽視しかねない」
というのは、言い方を換えれば
「人は特性とか素質のみで生きているワケではない」
ということです。
 

確かに特性の向き不向き、得手不得手はあります。
 

でも努力して身に付けたスキルや、
これまで積み重ねてきた人間としての深みとか幅があれば、
不得手な特性をカバーすることは充分可能です。
 

婚活だって、
いくら双方の「特性的マッチング=相性」が良くても、
「後学的スキル」例えば年収という名の「条件」を抜きに
結婚を語ることは難しいでしょう。
 

逆に「条件」さえ合えば、
多少気に入らない特性があったとしても
それが気にならない人はいくらでもいるワケでして・・・。
 

以上3つの点を考えると、
エニアグラムをマッチングとして活用することは難しい、
そう言わざるを得ません。
 

ネット上を見る限り、
なかなかそのような情報もありませんしね。
 

でもこれは、逆に言えば、
「タイプ判定の難しさ」と
「複数の特性や後学的要素の兼ね合い」
を上手く処理できればいいということ。
 

それが可能なら、
よりよい人材採用の為にエニアグラムを活用できると思います。
 

なので是非質問者さんには、
この難問に取り組んでいただきたいと思います。
 


以上がご質問へのご返答になります。
 

やっぱり私の本音として、
「エニアグラムを使って他者に働きかける場合、
ほんの少しでも操作とか支配的な意図が加わると
なぜだか上手くいかない」
というのがあるんですよね。
 

とても言いにくいのですが、
採用という言葉には多かれ少なかれ、
操作的な言葉の響きを感じてしまって・・・。
 

なので今回のご質問に対して、
お答えすべきかどうか、
結構長いこと迷ってました(汗)。
 

そういう迷いがある分、
なにかすっきりしない内容だったかもしれません(苦笑)。
 

ただ、それでお答えしないのも、
狭いものの考え方だなぁと思いたちまして。
 

世の中には器用な人っていっぱいいますからね。
 

「エニアを活用したマッチングが上手くいかない」
というのも、不器用な私の思い込みかもしれないので、
取り急ぎ思いついたことを書き綴ってみました。
 

否定的なことばかり書いてしまって申し訳ないのですが、
質問者さんも、これに懲りず(?)、
今後も当ブログをご愛顧くださいませませ。
 

それではまた。
 

2012.6.22 追記

キーワード「ストレス耐性」でググってみたところ、
採用適性検査を提供している企業はそこそこあるみたいです。
 

気を引いたのはこちらのページ
 
少し引用します。

被験者に、
「自分の気持ちを人にわかって欲しいですか?」と質問すると、
ストレスに弱い人は、多くの場合「わかって欲しい」と思うようです。
一方で、「わかって欲しいとは思わない」と強く反意を示す場合も、
実は心の裏返しであることが多いのです。
ストレスに強い人は、実に面白い反応をします。
多くの場合、「考えたことがないからわからない」ようです。
「気にもしたことがない」といったところでしょうか。
ある意味、外的な刺激に鈍感で繊細さに欠ける傾向がありますが、
これがストレス耐性の高さともいえる
のでしょう。

うーん。同じようなキャラクターばかり集めると、
長期的にはかなり問題になる気がしますが・・・。
 

価値観は人それぞれですね。
 

【追伸】  

アンケートは随時受け付けております。
 

何か思うとところがありましたら遠慮なくどうぞ。
  『アンケート
 

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  1. 以前お尋ねした綾紫です。
    傷つき難いタイプ、見事にハーモニックの理性派+センターの本能派ですね。但し5・9はホーナイの引っ込むタイプに属し、正味のタフさがあるというより傷つく窓口が狭いだけ、のような気がします。また傷つきやすいタイプの内7はホーナイの攻撃的タイプですから、反応の速さがそう見える理由では、と思います。従って私は、
    傷つき難い=1・3・8
    中間=5・7・9
    傷つき易い=2・4・6
    としたいと思いますが、いかがでしょうか。

  2. 篠田工治@破壊者の母

    コメント有難うございます。
    今回の記事の主題は、
    エニアをマッチングに活用する際の考察にあり、
    「傷つきやすさ・にくさ」の分類は、
    ホントに感覚で決めました(苦笑)。
    ただ論点としては面白いので、
    時間があれば考察してみようと思っていましたが、
    綾紫さんからのご意見に納得することしきりです。
    > 傷つき難い=1・3・8
    > 中間=5・7・9
    > 傷つき易い=2・4・6
    私もこの考え方に賛成です。
    でも本文のように9つを二分するなら、
    「傷つき易い=2・4・6・7」
    としたいところです。
    7の場合、5や9と比べて
    普段と傷ついた時の落差が激しいから
    そう思えるのかもしれません。
    私の場合、実の父と息子が7で、
    傷ついてシュンとなっている姿に触れることが
    多かったのでしょう。多分(笑)。
    今後もいろいろご意見くださいね。

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