リバースエニアグラム

エニアグラム矢印考察第11回「割愛型の会派と著者」

エニアグラム矢印考察第11回「割愛型の会派と著者」

破壊者の母、篠田工治です。

エニアグラムの矢印考察第11回目です。

矢印考察一覧

[catlist name=arrow numberposts=11 sortby=date order=asc]

 

前回は善悪長短混合型の矢印解釈を採用する、中嶋真澄氏についてご紹介しました。

  1. 善悪2元論型-<済>
  2. 長短併せ持ち型-<済>
  3. 善悪長短混合型-<済>
  4. 割愛型

今回は4つ目の矢印解釈である「割愛型」を採用する会派、著者についてご紹介します。

割愛型の意味

割愛型の矢印解釈とは「著書の中では矢印理論について触れない」というスタンスを意味します。

もちろんこれは、その著者や会派が矢印理論を知らないのではなく、読者層や書籍の主旨を考慮した結果だと考えた方がいいでしょう。

初めてエニアグラムに触れる初心者にしてみたら、矢印理論は理解しにくいでしょうし、書籍の主旨が一問一答的なアドバイスやヒント集だったら、矢印を意識しなくても目的は果たせるからです。

そういうことを考えれば、あえて割愛型の著者を紹介する意味は無いのですが、気付いたら当考察は「篠田が所持しているエニア書籍の著者を紹介するシリーズ」になっていました(汗)。

あと4名だけ簡単にご紹介したいと思います。

吉田久夫氏(国際コミュニオン学会)

吉田久夫氏はエニアグラムを活用したキャリアカウンセリングや能力開発、コンサルティングなどをされている御方です。

日本総研コンサルティング HR研究所日本総研コンサルティング HR研究所
同氏の公式サイト

鈴木秀子氏の高弟であり、エニアグラムのセミナーやワークショップも開催されています。

人づきあいが9倍楽しくなる心理学―エニアグラムが解き明かした人生のドラマ」という著書があり、私はそれを所持しています。

人づきあいが9倍楽しくなる心理学―エニアグラムが解き明かした人生のドラマ

この本は、各タイプに1人1話のエピソードを紹介し、それに対して解説をしていくというスタイルになっていますので、矢印やウィングに関する理論はありません。

登場するエピソードはなかなか興味深くて、まさに人間ドラマという感じなのですが、基本書ではないので補助教材的に使うと吉だと思います。

あと、「まえがき」や「あとがき」では「瞑想」や「サムシンググレイト」など、スピリチュアル色の強い言い回しが多いのも本書の特徴になっています。

イングリットスタブ氏

(↑左の女性がイングリットスタブ氏、右が共著者のエリザベスウェイゲル氏)

イングリットスタブ氏はMBA取得の経営者で、エニアグラムや性格診断を使ったキャリアマネジメント、能力開発などに従事している御方です。

Ingrid Stabb-Personalization Strategies for People and ProductsIngrid Stabb-Personalization Strategies for People and Products
恐らく同氏の公式サイト

エリザベスウェイゲル氏との共著「9つの性格でわかるあなたの天職」が翻訳されていて、私はそれを所持しています。

9つの性格でわかるあなたの天職

本書はタイトルどおりの適職、天職探しという目的にフォーカスされているので、エニアグラムの解説は少なく、矢印についての言及はありません。

その代わり、約半数のページが各タイプの適職診断に費やされています。

診断方法はざっくりいうと、各タイプに決められた5つの強みの強弱を元に、約150種類の職業、業界から適職を選ぶというものです。

例えば、タイプ2の場合、次の5つが強みなんだとか。

  1. 円滑な人間関係を築ける
  2. 信頼が置ける
  3. 知覚が鋭敏である
  4. 気持ちをうまく伝えられる
  5. 問題解決能力がある

・・・私の場合、すべてランクが低くて凹みます(苦笑)。

ともあれ、タイプ2が向いている職業を150の一覧表からピックアップすると、

  • 企業の部長、社長
  • 人事、人事育成マネージャー
  • 研究部門、芸能人のマネージャー
  • 営業担当の上級管理職
  • 校長、教頭
  • 政治家
  • 医師(開業医、産婦人科、小児科、リハビリ)、獣医
  • 俳優
  • ジャーナリスト
  • 作家
  • 宗教の指導者
  • コーチ
  • 法律家、弁護士
  • 子供をもつ専業主婦・主夫

こんな感じです。

うーん。ハードルが高いというか、これってようするに「人の上に立てるようにならなきゃ強みは使えないよ」と言われているに等しいのですが・・・。

今の自分がそうなのですが、一番最後の職業(?)が一番向いてるってことですかね(苦笑)。

で、向いていないのが、

  • 会計全般
  • 公務員
  • 園芸師
  • 発明家

こんなところですが、これには納得です(笑)。

いずれにしても職業文化は各国それぞれ事情が異なるでしょうから、本書をそのまま使うことは出来ないと思います。

タイプを正しく判定していないと、そもそも適職診断は機能しないので、その点も注意が必要ですね。

ただ、なかなか興味深い診断ではあるので、興味があればやってみると面白いかもしれません。

吉川剛史氏(バカボングラム研究会)

キーワード「エニアグラム」や「9つの性格」で検索しても見つからないのですが、この書籍もれっきとしたエニアグラム書籍です。

人生まるわかり バカボングラム―ズバリ!性格分析なのだ!!

各性格タイプに漫画天才バカボンのキャラクターを当てはめて解説している書籍です。

ある意味、この本がエニアグラム書籍の中で一番とっつきやすいかもしれません。結構中身も充実していますが、矢印への言及はありませんでした。

監修は漫画原作の赤塚不二夫氏とのことですが、実質的な著者はバカボングラム研究会(?)の代表、吉川剛史氏と言っていいでしょう。

エニアグラム著者、指導者としてのデータがネットを検索しても出てこないのですが、

吉川剛史氏のとあるツイート吉川剛史氏のとあるツイート
バカボンへの言及が見られます。

多分この方だと思います。

コーチ・エィ(COACH A)さんのコーチ紹介ページコーチ・エィ(COACH A)さんのコーチ紹介ページ
コーチングをされているんですね。

各性格タイプとキャラクターの対応表は以前の記事に追記しましたので、そちらをご覧ください。

エニアグラムタイプを●●にたとえると?エニアグラムタイプを●●にたとえると?
いろいろ比較できて面白いですよん。

橋村令助氏(日本エニアグラム学会)

橋村令助氏は日本エニアグラム学会創立時のメンバーで、エニアグラムの研究と普及に尽力された御方です。

碁鷲会ホームページ HOME
上から2枚目の画像の方が橋村氏だと思われます。

エニアグラムの書籍につき自著はないものの、以下沢山の書籍の翻訳をなされています。

訳書の為、同氏の矢印解釈を割愛型に含めることはできませんが、その功績を讃え、番外としてご紹介させていただくことにしました。


今回はここまで。

  • 吉田久夫氏(国際コミュニオン学会)
  • イングリットスタブ氏
  • 吉川剛史氏(バカボングラム研究会)
  • 橋村令助氏(日本エニアグラム学会)

割愛型の矢印解釈は橋村氏以外の3名ですね。

面白いことに気付いたのですが、その3名の著書にはエニアグラムのシンボル図の記載が1つもありませんでした。

確かに冷静に考えれば矢印やウィングの解説をしないなら、シンボル図って必要ないんですよね。

あと、上記3名とも同じようなキャリアを積まれているのも、中々興味深いです。

随分時間がかかってしまいましたが、それぞれ4つの矢印解釈を採用する著者、会派のご紹介はこれで終わります。

  1. 善悪2元論型-<済>
  2. 長短併せ持ち型-<済>
  3. 善悪長短混合型-<済>
  4. 割愛型-<済>

次回の矢印考察はこれまでの内容を踏まえ、私自身の考える矢印解釈についてお伝えする予定です。

ただ、そろそろタイプ5考察を始めようと思うので、しばらく矢印考察はお休みになります。

その間、これまでの考察を通して感じたことをコメントいただけると幸いです。

それではまた。

追伸

今回の考察の為、エニアグラム書籍を5冊入手しました。

エニアグラム書籍の多くは絶版になっているのですが、Amazonだと目当ての書籍が簡単に見つかり、しかも通常はかなり安く買えるので、ホントいい時代になりました。

それでもまだ入手していない書籍が何冊かあって、その著者については当然ご紹介していません。

絶版本はドンドン電子書籍化して欲しいです。

URL :
TRACKBACK URL :

コメント&トラックバック

  • コメント ( 4 )
  • トラックバック ( 0 )
  1. こんにちは。
    僕は、統合と言うのは「自然な流れ」がフリーに流れるということだと捉えてました。どういうことかというと、4の人ならば「4→2」が自然に流れるには高いところから、低いところへ流れるように状態が「4→1」でいるのが好ましいということです。矢印‘正’方向というのは、それが、自然な流れであることを表しているんだと見做してました。矢印が何であるのか、いい状態とは何であるか、それをまず捉えないと一定の見方を確保できませんよね。この投稿で僕が言った事は、どうせ悪い方に引きずられるなら、自分から選んでいった方が良い、ということに通じます。文中の「4→2」は、世界というかいい気の流れに於いてで、「4→1」はそれぞれの人に関してです。分かりにくかったらすいません。では。

    • 4?さん
      コメントどうもです。
      おっしゃるとおり、「矢印が何であるか、いい状態とは何か?」の定義が重要ですし、その定義の違いこそが各指導者、著者の「色」だと思っています。
      どこまでいってもエニアグラムは図の解釈でしかなく、学問と言うよりは図をモチーフにしたアートや思想、物語のカテゴリに属するからです。
      次回の考察ではそのあたりの定義についてボチボチお伝えしていきます。

  2. 返信どうもです。
    僕の言ってることは分かりづらい。返信を見てそれに気付きました。言ってること、というか言わんとしていること。言説の肝。
    ええと、僕が言いたかったのは、統合の状態で4→2がフリーな感じに流れる、それがいいことだと。このとき4→1であり、4→2がいい感じに流れている。これらが同時。そしてこの二つの「→」は性質が違う。どう違うのか分からないですが。このような考えです。もっと言えば、4→2になっている人の状態では限られた流れしか生みません。4→2を「自分で選んでいない」。
    ですので、単純な1→7→5→8→2→4や9→3→6という平面的な見方だけでは真実と違う処に行く。それぞれの循環が円となる図が、表れることになります。これ、エニアグラムの志向するもの、意味するものと違う、と見ます。基本の図をないがしろにしています。4のそれぞれの→を改めて文脈として解釈することが必要になるだろうと、思います。
    以上は僕の何故浮かんだか知らない考えです。単なる仮説ですが、こういう風に考えております。ということを伝えたかったのです。

    • 正直に言えば、あなたの言いたいことがよくつかめていません(苦笑)。
      「統合=精神的に良好な状態」ならば、正方向、逆方向どちらも自由に選択できる、そういう意味でしょうか(汗)。
      確かにそういうことも言えると思いますが、私は精神の健全具合や成長の度合いに関わらず、矢印とは双方向に「動いてしまうもの」であり「動かすことができるもの」であり「動かさなければならないもの」だと考えています。
      どちらに方向であっても進むことに意義や意味、すなわち文脈があるからです。
      どちらか一方に善悪や優劣を付けてしまうと、悪・劣とされた文脈を排除することになります。
      それって「もったいない」ことだと思うんですよね。だから善悪2元論型の矢印解釈はすべきでないと考えています。
      その文脈については以後の考察で述べますが、抽象的なことだけ先にお伝えしておくと、「正方向=過去・動」「逆方向=未来・静」です。

コメントをどうぞ

*
*
* (公開されません)

*

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

Return Top