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エニアグラム矢印考察第21回「独自解釈の理由_基本タイプ第一主義とRPGから学ぶ4つの精神力理論」

エニアグラム矢印考察第21回「独自解釈の理由_基本タイプ第一主義とRPGから学ぶ4つの精神力理論」

リバエニの篠田工治です。

今回はエニアグラムの矢印考察第21回目です。

矢印考察一覧

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前回は

  • 矢印正方向(過去)に進みやすい理由=過去は振り返りやすい+温故知新の意味と文字の順番
  • タイプの移行と帰還は無意識的だが、引き金となる環境変化は意図できる
  • 基本的には移行先のタイプに100%なりきることは無いが、状況次第では100%に見えることもある(その場合相当無理をしている)

ということをお伝えしました。

エニアグラム矢印考察第20回「なぜ正方向に進みやすいのか・意識的な移行は可能なのか・移行先になりきれるか」エニアグラム矢印考察第20回「なぜ正方向に進みやすいのか・意識的な移行は可能なのか・移行先になりきれるか」

矢印考察の予定

  1. シンボル図全体を眺めて感じたこと・・・
  2. 矢印の本質と「型」を持つことの意味・・・
  3. 篠田が考える矢印解釈
    1. 大前提「性格タイプは基本タイプを中心にして矢印双方向のタイプに頻繁に行き来する」・・・
    2. 矢印が生まれた理由=「環境変化」と「型崩れ」・・・
    3. 機能その1_環境変化(外的変化)に対する「適応」(前編)・・・
      型と柔軟性のいいとこ取り(中編)・・・
      なんでも1人でする必要はない(後編)・・・
    4. 機能その2_型崩れ(内的変化)に対する「調律」(前編)2つの矢印タイプは基本タイプの土台・・・
      根拠はエニア=弁証法(中編)・・・
      弁証法の螺旋的発展の法則=原点回帰と未来進化は同時に起こる(後編)・・・
    5. なぜ正方向に進みやすいのか・意識的な移行は可能なのか・移行先になりきれるか・・・
  4. 独自解釈の理由_基本タイプ第一主義とRPGから学ぶ4つの精神力理論・・・今回はココ
  5. なぜ基本タイプへの帰還で精神力が回復するのか、他(仮)
  6. 他の矢印解釈に対する意見(仮)
  7. リバエニは何を目指すのか?誰の為のエニアなのか?(仮)

さて、今回は私が基本タイプ第一主義を採る理由と、精神力に関するお話です。

恐らくこれまでの記事の中で一番文量が多いので2回に分けたほうがいいのですが、話の流れが悪くなってしまうので分けるのをやめました。

ただ内容的には身近な題材が多く、理解しやすいと思うので意外と一気に読めると思います。

基本タイプ第一主義を採る3つの理由

Original

これまでの矢印考察では

  • 矢印タイプへの移行とは
    • 生存競争に勝ち抜く為の柔軟性
    • 基本タイプを強化、修復、補佐するのに必要なサブシステム
      • 外的な環境変化に立ち向かう適応機能
      • 基本タイプの型崩れ(内的変化)を修復する調律(修復)機能

という独自解釈をお伝えしてきました。

その他いくつか細かい論点もありましたが、考察を通して一貫してお伝えしてきたのは、「矢印とは基本タイプを支えるサブシステムに過ぎない」ということです。

これは逆に言えば「何はなくとも基本タイプが大事」という「基本タイプ第一主義」を掲げていることを意味します。

矢印がサブシステムに過ぎないとは言っても、これまでさんざんその素晴らしさや効能をお伝えしてきましたし、前回のスペアタイヤのように不可欠な存在であることは間違いありません。

それでも私が「基本タイプ第一主義」を掲げるのは以下3つの理由があるからです。

一点集中の弱者(ニッチ)戦略で行かなければ生存競争に勝ち残れない

Klimt

「基本タイプ第一主義」を掲げる1つ目の理由は「厳しい生存競争を生き抜く」という最大の目的を考えた場合、一つのブレない「型」を極めることが何よりも重要になるからです。

(型を極めるメリットは何回も繰り返したので書きません。矢印考察第13回をどうぞ)

僕らは何気なく生活しているようでも、そこかしこに競争は存在しますし、一見平穏に見える人でも「ここぞ」という勝負時が人生には何回かはあるものです。

私はその意味で「人生は戦い」だと思うのですが、競争や戦いという観点からすれば、いわゆる戦略という名の方針がブレていては中々勝てないんですよね。

ましてや僕ら普通の人は基本的には「強者」ではなく「弱者」ですから、ビジネスでよく言われる一点集中という弱者戦略で行かなければ、勝利はおぼつかないのです。

基本タイプとはその人が持つ人生のメイン戦略でもありますから、なるべくその一点に意識を集中した方がいいのです。

基本タイプは変えられないからこそ活用すべき

Diamond

「基本タイプ第一主義」を掲げる2つ目の理由は、「基本タイプは変えられない」からです。

三つ子の魂百まで」とはよく言ったもので、我々人間が最初に選んだ性格の「型」は、一旦定まればその後どんなに足掻こうとも変わることはありません。

このあたり、矢印考察の14回

パソコンのように、一旦インストールしたプログラムを綺麗に削除できるなら、他のプログラムを入れ直すことは簡単なんですが、人間は機械じゃないですから。
ひよこが生まれて最初に見たモノを母親だと思い込むのと同じで、一番最初に刷り込まれたコトって中々消せるものではないんです。

てな感じでお伝えしました。

この解釈はどのエニア会派でも同じです。

「型」を持つという一点集中のメリットは多大なので、人間における「進化の神様」は、「型」がブレないよう親切心(?)で基本タイプを固定してくれたのでしょう。

これも「存在するものは合理的」というヘーゲルの言葉どおりだと思います。

ただ、あまりにも不遇や不幸が続くと人は「きっとこれは自分の性格のせいだ、性格を変えたい」と思いがちです。

実際、「性格 変えたい」とか「性格 変わるのか」というキーワード検索で当サイトに辿り着く人が、極少数ですが一定数いたりします。

でも、やっぱりそこはどれだけ頑張っても変えられない部分だからこそ、素直に基本タイプを受け入れ、存分に活用していく方が上手く生きられるし、自然なんです。

昔、ラジオ人生相談で誰かが言っていたのですが、「変えられないことを変える努力」よりも「変えられることを変える努力」をした方がいいんですね。

その努力とは、具体的には「自分の基本タイプに適した環境とか活かせる文脈に自分を置く」ってことですが、矢印という論点から外れるので今は触れません。(いずれやる予定です)

精神力の確保につながる

Charge

基本タイプ第一主義を採る3つ目の理由は、それが精神力の確保につながるからです。

ここで少しエニアグラムから離れます。

例えば「もうこれ以上は精神力がもたない」とか「最後に勝敗を分けたのは精神力の差」とか、精神力とは普通に使っている言葉ですが、その意味は結構曖昧だったりします。

デジタル大辞泉さんによれば、精神力とは

何かをやり抜こうとする意志の力。気力。

とのことですが、もう少し補足するなら私は

  • 生命活動を支える前向きな心の原動力、エネルギー
  • 電池のようにエネルギーを貯めておくことができるが、人それぞれ容量は決まっており、使い続ければ枯渇してしまうモノ

だと考えています。

精神力がみなぎっていれば、活力ややる気が出てくるだけでなく、アタマと自制心も働き、少々の無理や我慢もきくようになります。

矢印考察第13回では社会心理学者のロイ・バウメイスター氏の「意志の力」について触れました。

それは、

  • 意志の力には限界がある
  • 自制心を発揮したり厳しい決断を繰り返せば意志の力は消耗する
  • 意志の力が枯渇すれば誤った判断をするようになる
  • 意志の力を回復するには甘いモノや休息が必要

という内容でしたが、これは言い方を換えれば、意志の力がみなぎっていれば自制心の発揮や正しい判断ができるということです。

そしてその力は無尽蔵ではなく、限界があるというのですから、私が言う精神力と同氏の意志の力は殆ど同じモノだと言えます。

ただ私はそれだけではなく、精神力がみなぎっていれば心の充足感も得られ、肉体にも良い影響を与えるとまで考えています。

体と心は繋がっていると言いますしね。

心身が良好な状態であれば、他者とのコミュニケーションにも良い影響を与えることでしょう。

その反面、もし精神力が消耗し枯渇してしまった場合はどうなるのでしょうか?

先ほどとは逆のことが起こるようになります。

活力は弱まり、やる気も出ず、アタマと自制心が働かなくなって、誤った行動が多くなり、無理や我慢が出来なくなります。

心がすさむだけならまだマシで、ウツやその他の精神病になったり、強度のストレスで体が悪くなったり、アルコールや薬物などの依存症になることもあるでしょう。

もちろんそんな状態であれば、なんだかんだいって人は離れていって孤独になるので、さらなる悪循環にハマることも考えられます。

つまり精神力の有無によってより良い人生が送れるかどうかが決まる、と言っても過言ではないのです。

これまで折にふれて心に負担がかかることは良くないとお伝えしましたが、それはその負担によって精神力が消耗し、その結果心や体を病んでしまうことを避けたいが為なのです。

だからこそ、私は人生において精神力の確保を何よりも優先すべきだと考えています。

このあたりはロイ・バウメイスター氏も著書「意志力の科学」の中で、

精神力をいかに使わないようにするかが大事だ

と主張していて、全くもってその通りだと思います。

これで精神力が大事なのはお分かりいただけたと思いますが、そろそろエニアグラムに話を戻します。

なぜ基本タイプ第一主義が精神力の確保につながるのでしょうか。

それを説明するには私はRPGで例えるのが一番だと考えています。

RPGから学ぶ4つの精神力理論

Dragon

流石にRPG(ロールプレイングゲーム)とはなにかを説明する必要は無いと思いますが、念のため。

読んで字のごとく、何らかの与えられた役割を果たすゲームで、その内容はさまざまですが国や世界の危機を救うという英雄譚や冒険譚的な内容が殆どです。

昔はテーブルトークと言って、数人が集まって寸劇のように会話ベースでサイコロ振りながらやっていました。

Dice

ちなみにこれらはテーブルトークRPGで使うサイコロ

もちろん今ではPCやゲーム機、スマホなどでやる方が主流というか当たり前になっています。

ドラゴンクエストV 天空の花嫁 (DQ VIII プレミアム映像ディスク同梱)

ファイナルファンタジーエクスプローラーズ

ドラクエとかファイナルファンタジーとか、やったことはなくても名前くらいは聞いたことがありますよね。

面白いのが、テーブルトークの頃の世界観が西洋におけるファンタジー、すなわち「剣と魔法で怪物をやっつける+謎解き」だった為、それから30年以上経った現在でもそれが冒険の主流となっていることです。

(最近は全くやっていないので違うかもしれませんが)

RPGの説明はここまでにして、それとエニアグラム、精神力を結びつけると、

  1. タイプ移行とは有限な精神力をコストにして放つ魔法
  2. 近接タイプ=属性魔法で低コスト高効果/疎遠タイプ=非属性魔法で高コスト低効果・・・ポケモンの技属性
  3. 精神力が枯渇した場合のタイプ移行は肉体的生命力がコスト・・・ポケモンの最終技「悪あがき」
  4. 基本タイプへの帰還によって精神力は回復する=ドラクエの宿屋

こんな感じの4つの理論になります。

以下順に説明します。

精神力理論その1_タイプ移行とは有限な精神力をコストにして放つ魔法

RPGの華はなんといってもファンタジーの代名詞でもある「魔法」でしょう。

これをエニアグラム的に解釈すると、「タイプ移行=RPGの魔法」になります。

生存の為、アタマと体に刷り込まれて確立した基本タイプという「型」をなんとかねじ曲げ、他の「型」を行使するのがタイプ移行です。

RPGでも目的遂行や生存の為、物理や科学の法則をねじ曲げる超常的な技が魔法ですから、その意味で両者は同じなんですね。

そして本来あるべき姿をねじ曲げるには、物凄いパワー、エネルギーが必要になります。

RPGの魔法では、それを表現するのに「MP(マジックポイント)」という概念が使われます。

魔法はタダで使えるモノではなく、マジックポイントというエネルギーを消費して初めて魔法が使えるのです。

そのマジックポイントは無尽蔵なモノではなく、ゲームの各キャラクターにはマジックポイントの上限値が定められています。

つまり魔法を使う度にマジックポイントはだんだん減りますが、それは有限なので使い続ければいずれ枯渇してしまうのです。

もちろんマジックポイントがなくなれば魔法を使うことが基本的にはできなくなります。

ゲームによっては、キャラが成長すればその上限値も上がることはありますが、上限があることに変わりありません。

だから、RPG攻略のコツは、このマジックポイントをいかに節約してゲームを進められるかにかかっていると言ってもいいのです。

そしてマジックポイントの正体ですが、これは純粋に精神力だと言えます。(マジックポイントのことをズバリ精神力と呼ぶ作品もあった気がします)

  • 生命活動を支える前向きな心の原動力、エネルギー
  • 電池のようにエネルギーを貯めておくことができるが、人それぞれ容量は決まっており、使い続ければ枯渇してしまうモノ

これが精神力の定義でしたが、ロイ・バウマイスター氏が言う「いかに意志力を使わずに済ますか」という点も含めてマジックポイントと同じなんです。

こちらは主にファンタジー小説ですが、魔法を使って精神を消耗した描写が劇中に出てくる作品も実際少なくありません。

で、タイプ移行ですが、魔法と同じことが言えます。

基本タイプという刷り込まれた姿をねじ曲げるには、物凄い精神負担を伴います。

確かにハブ構造という形状を取ることで、矢印やウィングという近接タイプへのレールが引かれてはいます。

ですが実際の列車を走らせるには多大な電気や石油が必要なのと同じように、タイプ移行には精神力という多大なエネルギーが必要なのです。

この移行にかかる多大なエネルギーについては、矢印正方向=過去へ、逆方向=未来へという「時間旅行」で説明してもいいでしょう。

バック・トゥ・ザ・フューチャー [DVD]

例えば、時間旅行を題材にした映画では「バック・トゥー・ザ・フューチャー」とか「ターミネーター」などがありますが、確か前者は核分裂エネルギー、後者は多分電気だと思うのですが、尋常ではないエネルギーを使って過去に飛ぶ描写があります。

冷静に考えれば、時間とは過去から未来に進むのが本来あるべき姿で、それをねじ曲げるのですから、例え空想とはいえ、多大なエネルギーが必要なのは誰でも想像がつきますよね。

そして前回の最後に、矢印タイプに100%はなりきれないこと、フル稼働してもかなり無理をしているから続かないことをお伝えしました。

もちろんここでいう無理とは、必要に迫られて仕方なくやっていることなのでしょうが、そのことによって精神力はどんどん減っていき、いずれ枯渇するから続かないってことなんですね。

このように、そもそもタイプ移行とはRPGの魔法や時間旅行映画のように、「あるべき姿をねじ曲げる+有限な精神力を多大に消耗する行為」というのが精神力理論の大前提になります。

矢印考察の最初の方では「矢印正方向への移行はストレスの方向」というのが他会派の主流的な解釈だとお伝えしています。

でも、この「タイプ移行=魔法」という観点からすれば、タイプ移行とは必ず精神力を消耗するものであり、どのタイプであってもそれはストレスの方向だと言えます。

それは生きていくのに不可欠な「近接タイプへの移行」であっても同じことです。

精神力理論その2_近接タイプ=属性魔法で低コスト高効果/疎遠タイプ=非属性魔法で高コスト低効果・・・ポケモンの技属性

elements

2つ目の精神力の論点は属性や相性の問題です。

初期のRPGにはあまり無かった概念ですが、いつ頃からか、各キャラクターと魔法の両方に「炎」とか「水」とか「風」といった「属性」が割り振られるようになりました。

10年以上経った今でも新作が作られるポケットモンスター、略してポケモンも、属性概念があるゲームの一つです。(ある意味代表作かも)

ポケットモンスター アルファサファイア

この属性とは、分かりやすく言えば各キャラクターには得意とする魔法が決まっているようなものです。

自分の属性と同じ魔法を使えば、その効果は大きくなるんですね。

その反面、自分の属性と異なる魔法を使えば、効果は半減します。

このあたり、前者の属性魔法を「相性が良い」、後者の非属性魔法を「相性が悪い」とか言ったりします。

で、とある怪物を魔法で倒す場合。

属性魔法なら効果は大きいワケですから、相手の生命力を多く削ることができるので、結果的に精神力の消費は抑えられます。

非属性魔法なら効果は小さいワケですから、相手の生命力を削るには何度も魔法を使うハメになり、精神力を沢山消耗してしまうのです。

もちろん、精神力の激しい消耗はゲームの進行上不利ですから、属性のあるRPGにおいては、なるべく相性の良い魔法を使うことが重要になってきます。

(ホントは敵にも属性があるので、相性問題は複雑になるのですが、分かりやすくする為に話を単純化しています)

で、このことをタイプ移行に落とし込めば、

  • 近接タイプ(矢印・ウィング)=属性魔法で低コスト高効果
  • 疎遠タイプ(基本タイプ・矢印・ウィング以外)=非属性魔法で高コスト低効果

ってことになります。(低コストとはいえ近接タイプも精神力を沢山消耗するのは前述のとおりです)

このあたりは矢印考察第16回で次のようにお伝えしました。

前回と同じく鉄道で例えます。
普段は速くて安くて手間や心理負担がかからない特急や急行で職場に通っているのに、いきなり明日から数十キロ離れた支社に交通手段が無いから徒歩で通ってくれって言われても、普通は無理ですよね。
これがレールが引かれる前、江戸時代以前でしたら街道を1日数十キロ歩くことは当たり前だったかもしれません。
でも交通手段が発達した現代においては、移動が楽になり過ぎた分、余程のことが無い限り1日数十キロを歩くような生活は今更不可能です。

基本タイプを中心に近接タイプへレールが引かれて移行コストが下がった反面、疎遠タイプへの移行は心理的、相対的に大変になったのです。

ここでシンボル図を見てください。

二手で全てのタイプに移行できる

図の頂点から他の頂点まで、弧か直線を使って進むことを「一手」と数えた場合。

どの頂点を起点にしても「二手」あれば全ての頂点に辿り着くことができます。

これは言い方を換えれば近接タイプへは「一手」の労力で済むのに、疎遠タイプへは「二手」の労力がかかるってことです。

まぁ実際には2倍ではなく、その何倍もの労力がかかるのですが、ここでいう労力とは精神力とイコールなので、疎遠タイプへの移行が高コストなのは間違いありません。

矢印考察第14回では、

  • 全てのタイプに移行することは悪手
    • 体と心への負担が増大する
    • 「型」にかける労力が分散するので結局変化に対応しきれない
    • 素養同士の相性問題が発生してそれぞれの利点を打ち消し合う
    • 結果的に心身を病む危険性が高まる

このようにお伝えしました。又、第16回では、

そして何度でも言いますが、タイプ特性の強化は場数が大事です。
例え、やっとの思いで疎遠タイプに移行できたとしてもその回数の少なさはなんともならないのですから、そのタイプ特性を生存競争に耐えるレベルまで上げることは殆ど不可能です。
かける手間と得られる効果が全く割に合わないのですから、疎遠タイプへの移行は通常あまり起こらないというか、悪手や禁じ手と言ってもいいでしょう

このようにお伝えしました。

属性違いの相性の悪い魔法と同じく、疎遠タイプへの移行は多大な精神力を使う割には効果が低いのです。

だから精神力節約の観点からすれば、疎遠タイプへの移行の繰り返しは避けるべき悪手な魔法であり、多くのファンタジー小説に登場する禁忌の魔法と言えるのです。

精神力理論その3_精神力が枯渇した場合のタイプ移行は肉体的生命力がコスト・・・ポケモンの最終技「悪あがき」

Hospital

3つ目の精神力の論点ですが、それは精神力が枯渇したら本当に魔法は使えないのか?という疑問です。

精神力理論その1では、そういう状態になったら基本的には魔法は使えないとお伝えしましたが、例外はあるのか?ってことですね。

通常RPGにおいては、精神力がなくなり魔法が使えなくなった魔法使いほど足手まといなモノはありません。

ゲームを適切な難易度にする為でしょうか、強力な魔法を操れるキャラは肉体的には貧弱で、強い武器や丈夫な防具は身に着けられないと相場が決まっているからです。

だからそんな状態で戦闘が始まった場合、魔法使いに敵からの攻撃が当たらないよう祈るしかないのです(苦笑)。

ただ、何事にも例外って奴はありまして、RPGの中には精神力が枯渇しても魔法が使える物があります。

それは先ほど出てきたポケモンです。

ポケモンは主人公は直接戦わず、劇中に登場するモンスター達を仲間にして、そのモンスターが持つ技(魔法と同じ)を使って他のモンスター達と戦わせていくゲームです。

各技には精神力に該当する「使える回数=PP」というのが決まっていて、モンスターは持っている全ての技のPPがなくなると、その後は自動的に「悪あがき」という技を繰り出すようになります。

それは精神力が枯渇した状態でやむなく繰り出す技なので、その効果は低いのですが、問題はその「悪あがき」を使うとHP(ヒットポイント)、いわゆる肉体的な生命力が消費されることにあります。

ここでいう肉体的な生命力とは、体力というよりは命そのものであり、マジックポイント同様多くのRPGではキャラクター毎に上限値が決まっています。

そして通常はヒットポイントが枯渇すると、そのキャラクターは死んでしまうんですね。

だからこの技は文字通り「命を削ってまで技を繰り出す最後の悪あがき」としか言いようがないんです。

幸いポケモンは子供向きのほのぼのとしたゲームでして、ヒットポイントが無くなってもモンスターは死なず、ぶっ倒れて戦いから退場するというシステムを採っています。

でも、そうなると回復は手間ですし、中々ゲームは進みませんから、やはりPPの温存や節約が攻略の鍵となります。

で、これをタイプ移行に落とし込むと、精神力が枯渇しても、置かれた環境が変わらなけば、そのままタイプ移行を続けることになります。

するとポケモンの技「悪あがき」と同じように、肉体的な生命力の消耗が始まるのです。

書くのは気がすすみませんが、そもそも精神が弱ればウツやその他の精神病になりやすいのは事実でして、そういう状態になれば自傷や自殺が多くなるのも事実です。

そうでなくとも、心のスキマを埋める為にアルコールや薬物やニコチンなどの極度の依存症になったり、過食や拒食や不眠症などによって肉体はどんどん不健康になっていきます。

どこまでホントかは知りませんが、精神状態が不安定になると免疫力や抵抗力も下がると聞きますし、ストレスがガンの一因という話もどこかで聞いたことがあります。

「病は気から」という言葉通りのことが起こるのでしょうね。

そして「泣きっ面に蜂」ではありませんが、心身が弱ると多くの場合、対人関係や生業にも悪影響が出て、孤立したり生活の基盤が脆くなったりします。

まさしく悪循環になってしまうのです。

こんな感じで精神力が枯渇しても尚、無理をして他のタイプに移行したり留まり続けた場合、直接的間接的に命を縮めることがあるのです。

先ほど私が疎遠タイプへの移行を「禁忌な魔法」と呼んだのは、莫大な精神力を消耗する割には効果が低く、事態打開のためにそれを繰り返しがちになるからです。

その結果、あっという間に精神力が枯渇して、命を縮める危険性が高くなることを恐れているのです。

精神力理論その4_基本タイプへの帰還によって精神力は回復する=ドラクエの宿屋

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4つ目の精神力理論ですが、それは精神力はどうしたら回復するのか?という論点です。

精神力の枯渇が心身へ多大な悪影響を及ぼすのであれば、節約はもちろんとして、なんとか回復する方法を見つけなくてはなりません。

これがRPGの世界であれば、自宅や宿屋で一晩眠るだけで、精神力はあっさり上限値まで回復する作品が殆どなので、問題はありません。

それどころか、例えばドラクエのように瀕死状態の怪我で宿屋に担がれたとしても、翌朝には精神力どころか怪我まで完治してしまうというのが、RPGのお約束になっています。

しかもゲーム内では回復に一晩(数時間)かかるかもしれませんが、ゲームのプレイ時間的にはわずか数秒しかかからないのです。

これは心身の回復という地味なことにかかる時間は最短で済まし、純粋に冒険や謎解きを楽しんでもらおうという、制作サイドの気配りでしょうね。

ゲームから離れた現実世界においても、精神力の回復には睡眠が大事、というのは誰でも実感できると思います。

前述の心理学者ロイ・バウメイスター氏の著書「意志力の科学」の結論も「意志力回復のためには睡眠と糖質を充分にとること」とあるので、学術的にもそれは正しいってことなのでしょう。

しかし現実問題として、睡眠と栄養をしっかり取ればそれだけで精神力は満タンになるのでしょうか?

私はその点について、大いに疑問を持ちます。

もしそんな単純なことで精神力が全回復するなら。

ウツや依存症に苦しむ人はこんなに多くないハズですし、自殺する人だってもっと減るでしょう。

精神科や心療内科などの医療機関だって開店休業中になるハズですが、そうじゃないですよね。

ということは、日々の睡眠と栄養だけでは回復が間に合わないほどの精神力の損耗が、現実には発生していることになります。

いろいろなケースが考えられるのでしょうが、こと性格タイプという点に限って言えば、移行先タイプにおける滞在時間が長すぎるとか、禁忌の魔法である疎遠タイプへの移行が多すぎることが挙げられます。

これはまるで穴の開いたバケツのように精神力がドンドン漏れている状態ですから、日々の睡眠などというチマチマした小回復で精神力を継ぎ足したところで、精神力は一向に貯まりません。

現実離れした「ドラクエの宿屋」のように、現実世界においても精神力を一気に回復できる方法がなければ、いずれは生命力を縮めてしまうのです。

もちろんその方法があるからこそ、こういう話をしているワケで、その方法は何かというと、基本タイプへの帰還です。

どれだけ精神力を消耗しても、基本タイプに戻り、その特性を存分に発揮できるような環境に身を置けば、自ずと精神力は回復するのです。

大事なのは戻るだけじゃなく、その特性をちゃんと発揮するというところです。

誰しも経験があると思いますが、周囲からすればすごく大変なことに見えるけど、本人にとっては全然苦にならず、むしろ楽しいとか、そうする方が気が楽だってことがありますよね。

これは自分の持っている特性を発揮することで、気分が良くなり、心が満ち足りるからそう感じるのです。

この感覚こそが日々の睡眠や栄養を上回る精神力の回復であり、現実世界における「ドラクエの宿屋」なのです。


以上で、

  1. タイプ移行とは有限な精神力をコストにして放つ魔法
  2. 近接タイプ=属性魔法で低コスト高効果/疎遠タイプ=非属性魔法で高コスト低効果・・・ポケモンの技属性
  3. 精神力が枯渇した場合のタイプ移行は肉体的生命力がコスト・・・ポケモンの最終技「悪あがき」
  4. 基本タイプへの帰還によって精神力は回復する=ドラクエの宿屋

というRPGから学ぶ4つの精神力理論の解説を終わります。

精神力理論を簡単にまとめますね。

精神力とは心身の健全状態を左右する大事な心の原動力でありエネルギーです。

そしてタイプ移行は生きていく為にどうしても必要なことですが、体に刷り込まれた「型」をねじ曲げるので、精神力を多大に消費してしまいます。

特に基本、矢印、ウィングタイプ以外の4つの疎遠タイプに進むことは、甚大な精神力を使う割には効果が少ない禁じ手と言えます。

なので移行先に留まったり疎遠タイプへの移行が増えれば、やがて精神力が枯渇し、直接的間接的に命を縮める危険性があります。

だからこそ精神力を枯渇させないことが大事で、一般的には日々しっかり睡眠と栄養をとることで、精神力が回復します。

但しその効果はあまり高くなく、タイプ移行の状況次第では消耗に回復が追いつかず、精神力が枯渇することがあります。

もちろんそれでは困るので、そんな時は速やかに基本タイプに帰還し、その特性を発揮すべきです。

その特性の発揮によって、心が充足し、満たされるからです。

・・・まとめは以上です。

こんな感じで私は何よりも精神力の確保が大事であり、基本タイプの特性を発揮することが精神力の確保に繋がると信じています。

そして最初にお伝えした、

  1. 一点集中の弱者(ニッチ)戦略で行かなければ生存競争に勝ち残れない
  2. 基本タイプは変えられないからこそ活用すべき
  3. 精神力の確保につながる

という理由により、基本タイプ第一主義の立場を採るのです。


今回はここまで。

矢印というよりもエニアグラムにおいて私が一番言いたいことなので、随分長くなってしまいました(汗)。

ただ、なぜ基本タイプへの帰還が精神力の回復に繋がるのか、その理由についてはまだ触れていません。

次回は、それと独自解釈のもう一つの理由、そしてそこに至るきっかけについてお伝えする予定です。

まだ矢印考察は数回続きますが、純粋な矢印解釈としては次回で最後になると思います。

それではまた。

追伸

あまり時事ネタは好きではないのですが、今日はクリスマス。

もしあなたが自分の生き方で悩んでいるとしたら、今回の記事はプレゼントになると思います。

是非自分を救うヒントにしてくださいね。

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