リバースエニアグラム

性格は変わるのか?

シリーズ「性格とは?」もこれで3回目になります。
 

エニアグラムを学ぶ心構えとして大事なことなので
1回目2回目を、もう一度おさらいしておきましょう。

  • 性格とは「違い」であり、人が「生き抜く為の力」である
  • 違いが生まれた理由は次の3つ
    1. 防衛(異種族間)=防衛の型
    2. 競争(同種間)=望むモノを手に入れる手法
    3. 調和(社会性)=役割、持ち味
  • 性格=先天性{遺伝+命(めい)}+後天性{生育環境+役割}
  • 後天性は人が生き抜く為に柔軟性を発揮した結果である
  • だからこそ性格タイプ間には優劣がない

でしたね。
 

さて、今回がこのシリーズ大詰め。
 

お題はズバリ「性格は変わるのか?」です。
 

それではシンプルにいってみましょう。

変わるもの・変わらないもの

いつものように結論から。
 

人それぞれのベースになっているエニアグラムのタイプは変わりません。
 

一生そのままです。
 

「なるほど、タイプは変わらないのね・・・って
 性格のことを聞いているんですけど・・・」
 

「性格とタイプって別物?」
 

なんて声が聞こえてきそうです。
 

実は今回の記事を書くまでは
私も厳密な言葉の使い分けをしてきませんでした。
 

文章の響き方や長さによって
「タイプ」「性格」「性格タイプ」
と結構曖昧に使ってきたんですね。
 

でもよくよく考えてみると次のように区別できるハズ。

  • タイプor性格タイプ=エニアグラムという枠組みを使った、人の特徴の区分け(カテゴリー)
  • 性格=その人が持つ特徴全般

両者の関係を示すと次の式になります。

「性格=タイプ+α」

この式が正しいなら、
「エニアグラムのタイプは変わらない」
「性格は変えられる」
という結論になります。
 

逆に「性格=タイプ」であるなら、
「エニアグラムのタイプは変わらない」
「性格も変わらない」
という結論になります。
 

ではどちらでしょうか?
 

「いや~あの人、あんな目に遭ってから性格変わったよね~」
なんてことを言ったり、言われたりすることは
普段の生活でいくらでも有るわけです。
 

ですからここは、

  • 「性格=タイプ+α」
  • 「エニアグラムのタイプは変わらない」
  • 「性格は変えられる」

という認識でいきましょう。

選択は変えられる

もう少し詳しく見ていきましょう。
 

「+α」とはズバリ「選択」のことです。
 

つまりタイプは変えられないけど、
私たちの日々の選択は変えられるのです。
 

選択とは「今、この行動をとるのか、とらないのか」という行動の指針です。
 

例えば職場でタイプ3の人が、
あまりにも目の前の成功にこだわり過ぎ、
仲間との関係がギスギスしているとします。
 

通常のタイプ3であれば、
今、目の前に手を伸ばすだけで掴めそうな成功があるなら、
少々の人間関係には目をつぶってそのまま突き進むという
「選択」をすることでしょう。
 

でも、そういう行動を取る前に、少し立ち止まり、
一歩引いて状況を見てみる、
という「選択」ができるのであれば。
 

これまでに蔑ろにしてきて
山積みになっている人間関係の問題が、
爆発寸前なことに気付けるかもしれません。
 

まさにこの
少し立ち止まり、一歩引いて、本来とは別の選択をする」ことが、
エニアグラムを学ぶ大きな意義でもあるわけです。
 

これが以前の記事「エニアグラムを学ぶメリット」でいう、
「5.自己抑制力」なんです。
 

そしてこのタイプ3の人が一歩踏みとどまり、
目の前の成功をお預けにしてまで人間関係を修復したのであれば。
 

上司からみれば
「あいつ、性格変わったな~(成長したな~)」という
評価になるわけですね。
 

これが
タイプは変わらないが、行動の『選択』は変えられる
という意味です。

何故タイプは変わらないのか?

それではどうしてタイプは変わらないのでしょうか?
 

それはこれまで何度もお伝えしてきたように、
性格とはそもそも生き残る為に備わった力だからです。
 

性格とは元々行動や考え方の「傾向性」を指します。
 

「傾向性」とはようするに行動や考えをパターン化することです。
 

そして行動や考えをパターン化すれば、
次の大事なモノ(リソース)が節約できるのです。

  • 1.脳のカロリー消費
  • 2.咄嗟の判断に必要な時間
  • 3.精神力

もしこの3つが無駄に消費された場合、
かつてはそれが死に直結しました。
 

例えば1.は
脳は重さで言えば体重の数%位しかありませんが、
消費するカロリーは全体の20%を超えます。
 

人類の長い歴史では飢餓が日常でしたから、
一々物事を考えることで燃費の悪い脳を使うことは
なるべく避けたいという要請があるんです。
 

だから、最初に上手くいった行動や考えをパターン化してしまえば、
脳のカロリー消費を抑えることができるのです。
 

2.の時間については簡単ですね。
 

外敵に襲われたとき、
「逃げるか戦うか」ということを一々頭で考えていては
どうしても行動が遅くなり、食べられてしまいます。
 

なので外敵が現れた瞬間、反射的に行動することが
生き残る確率を少しでも高めてくれるわけです。
 

そして、3.の精神力というのは現代的な表現をすると、
ストレス耐性の事です。
 

嫌な事を考えなくてはならないとき、
人はストレスを抱えます。
 

そして脳はストレスを「生命の危機」と解釈しますから、
いつでも戦ったり、逃げたりできるように
体全体を臨戦態勢に整えます。
 

この臨戦態勢が長時間続くと、
カロリー消費もさることながら、
脳内物資が枯渇するんですね。
 

それでウツになったり
いろんな病気になったりするんです。
 

現代ではウツは治すことができますが、
外敵ばかりの我々の祖先達にとってはまさしく死病です。
 

このようにある程度、
行動や考え方をパターン化することは
人が生き延びる為に必要な能力なんです。
 

だからこそ、
行動や考えのパターンであるタイプが定まっていなかったり、
コロコロ変わってしまっては、
それだけ生き残る確率が減ってしまうんですね。
 

これが「タイプは変わらない」ことの理由です。
 

もちろんタイプが全く変わらないことのデメリットもあるのですが、
そのあたりは後日解説する
「ウィングや矢印方向のタイプに動く」
というダイナミズムを発揮することでうまく調整してるんですね。
 

タイプとはまさしく生き延びる為の力なのです。
 

今回はここまで。
 

今回お伝えしたのは・・・

  • 「性格=タイプ+α(選択)」
    • タイプは変わらない
    • 行動の選択を変えることで性格は変えることができる
  • タイプが変わらないのは行動や考えをパターン化することで  生き延びる為に必要な次の3つを節約できるから
    • 1.脳のカロリー消費
    • 2.咄嗟の判断に必要な時間
    • 3.精神力

でした。
 

予定ではシリーズ「性格とは?」は今回で終了にしたかったのですが、
収まりきりませんでした。
 

次回は「他者の性格は変えられるか?」についてお伝えします。
 

それではまた。
 
 

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