リバースエニアグラム

T1考察第2回「神の厳しいまなざし_タイプ1の完全なる世界」

エニアグラムの案内人、篠田工治です。
 

今回は前置きなしです。
 

前回はタイプ4的な悲劇を避ける為に、タイプ1が
「大いなるモノの教えを取り込み、忠実に守る」
ことをお伝えしました。
 

第1回「失楽園を反面教師に_タイプ1が抱える根源

今回はタイプ1にとって
「理想郷とは一体何なのか?」
についてのお話です。
 

それではシンプルにいきましょう。

理想郷とは?

前回お伝えしたとおり、
タイプ1は大いなるモノ≒神的なイメージを
自分の中に取り込む為に教え(教義)を忠実に守ります。
 

そして「教えを守ること」が
キリスト教なら「エデンの園」という
理想郷に居続ける条件になるのでしたね。
 

では、その理想郷とはいったいどんな世界なのでしょうか?
 

さっさと結論ですが、
それは「大丈夫な世界」です。
 

取り込んだ「教え」を忠実に守っていれば
タイプ1は大丈夫なんです。
 

おなじみの三省堂大辞林さんで調べてみましょう。

だいじょうぶ 【大丈夫】
(1)危険や心配のないさま。間違いがないさま。
(2)きわめて丈夫であるさま。非常にしっかりしているさま。

 

あ、いいこと書いてありますね(笑)。
 

つまりですね。
 

理想的な楽園とは
「間違い」が起こらない世界を指すのです。
 

上の(1)を意訳すれば「間違い=危険・心配事」です。
 

なので言い換えれば理想郷には
身の危険はおろか、心配事すら全く無い
んです。
 

そして(2)にあるとおり、楽園は「きわめて丈夫」で、
壊れない世界なのです。
 

さすが「唯一」で「絶対的」な神様の造った、
「天国に一番近い楽園」はハンパないですね。
 

絶対的に安全で大丈夫な環境。
 

それが理想郷であり、
タイプ1の望む居場所なのです。
 

理想郷のオキテ

まぁ、何事も上手い話には裏があるものでして。
 

そこでアダムとイブの話がもう一度出てくるワケです。
 

ご両人は「神の言いつけに背く」という「間違い」を
たった一度犯しただけで楽園を追放され、
苦難の道を歩むことになりました。
 

「間違いの無い安全な理想郷」に居続ける為には
「間違いの無い言動」が求められるのです。
 

その意味で「間違う」ことは「罪」であり、
たった一度でも犯してしまえば理想郷に留まる資格を
失ってしまうんですね。
 

これが多神教の世界なら、他の神様、
特に女神あたりが汚名返上のチャンスを
くれたりするんですけどね。
 

でも残念ながら、タイプ1が取り込むのは
「一神教」における「絶対神」なのです。
 

まぁ、そもそも「絶対神」だからこそ、
絶対的に安全な環境を構築できるわけでして・・・。

神さま:
「絶対的な安全を提供するんだからさ、
 そっちも絶対的に従ってよね。
 
 一度でも従わなかった場合、さっさと追放しちゃうから。
 
 見えないと思って油断しちゃだめだよ。
 
 こっちには全てがお見通しなんだから。
 
 もちろん例外は有り得ないし、
 言い逃れとか聞く耳もたないんで、そこんとこよろしく」

 

これが理想郷のオキテであり 神さまの言い分です。
 

言い逃れが出来ないのは辛いですね(笑)。
 

「唯一」で「絶対的」な神さまというのは、
「全知全能」と相場が決まっています。
 

だから楽園に留まる限り、
タイプ1がどこで何をしても、全て「神」にはお見通し。
 

常にチェックされているのです。
 

ましてやタイプ1は自分の中に「神」を宿しているのだから、
教えを守らなかったことを隠し通せるものではありません。
 

だから一度でも「神の教え」を守らなかったら
それは直ぐにバレてしまい、
タイプ1は理想郷を追放されてしまうのです。
 

そして一旦理想郷を離れてしまえば、
そこは「間違いだらけの世界」です。
 

「間違い=危機・心配事」ですから、
タイプ1にとって理想郷からの追放は
まさに生命の危機。

 

つまりタイプ1にとって、
「教え」を守れないのは
文字通り死活問題なのです。
 

だからこそタイプ1は、
自らに宿した「大いなるもの≒神の教え」に対して
絶対的に従おうとする
のです。

タイプ1の恐怖

そうやって考えるとですね。
 

タイプ1が恐れているのは、
楽園の外に待ち受ける脅威よりも、
自分の中に宿した「大いなるモノ≒神」の
「厳しいまなざし」ってことになるんですよね。
 

これはタイプ1に限らないのですが、
人って圧倒的なパワーを持つモノに対しては
「尊敬」と同時に少なからず「恐れ」の感情も抱くんです。
 

で、タイプ1は誰よりも「神」に近づきすぎたゆえ、
誰よりも「神」の「強大さ」と「怖さ」を知ってしまった。
 

しかも「神の厳しいまなざし」は四六時中、
タイプ1の内側から彼らを監視し続けるワケです。
 

なのでタイプ1としては、
自分の中に宿した「神」から
イチャモンやケチをつけられないように、
細心の注意を払う必要がある
んですね。
 

実際、タイプ1の人を見ていると、
 

「この人は強い確信を持って行動している。
 でも何かに追い立てられて
行動している
ように見えるなぁ」
 

と感じることがあります。
 

こんな精神状態を「強迫観念」と言います。
 

何かに強く迫(せま)られている感覚ですね。
 

それは「大いなるモノ≒神」への「敬意」と「恐れ」が入り混じった、
畏怖」という感情がそうさせているのです。

オキテの守り方

さて、ここまで散々
「大いなるモノ≒神の教え」に対する、
タイプ1の「姿勢」についてお伝えしてきました。
 

一文で表すなら、
教えに対して敬意と恐れの念を持ちながら強迫的、絶対的に従う
です。
 

「姿勢」についての説明は、もういいと思うので、
次に具体的な「教えの守り方、従い方」
について説明します。
 

再び宗教の話です。
 

通常、宗教における「教え(教義)」なるものは
ざっくり言うと、次の2つの文法で書かれています。

  • 「神は○○せよと言った」
  • 「神は○○するなと言った」

で、宗教的指導者や信者たちは、
このとおりに物事を決め、行動しようとします。
 

この2つの文法は

  • すべきルール
  • してはいけないルール

と言い換えることができます。
 

タイプ1は頭の中に、
この二つの分厚いルールブックを持っているんですね。
 

そして、何か物事を決めたり、行動する時には
その内容がルールブックにあるのかどうか、
その都度、照会をかけるんです。
 

で、照らし合わせた結果、

  • すべきルールに書いてあることなら100%実行する。
  • してはいけないルールに書いてあるなら絶対やらない。

それはもう、白黒はっきりとした判断を下すのです。
 

もっとはっきり言ってしまえば、タイプ1は

  • 「すべきこと」=「正義・善・道理」だから100%従う。
  • 「してはいけないこと」=「悪・誤り・邪」だから絶対排除する。  

のように判断するのです。
 

結局「教えに対して絶対的に従う」とは
「物事を『善か?悪か?』で判断して『悪』を排除し、
中間やあいまいさを認めない」価値観
です。
 

これが理想郷におけるオキテの守り方なのです。

完全なる世界

とどのつまり。
 

タイプ1が望んでいるのは、
自分の中に取り込んだ「ルール」を100%適用できる、
「完全な世界」
なのです。
 

これがタイプ1における理想郷の正体です。
 

自分のルールブックに書いてある、
「すべきこと」を守り、
「してはいけないこと」にも従えば
「完全な世界」に留まることができる。
 

そうすれば、
身の危険や心配事といった「問題」や「間違い」は
そもそも起こらない。
 

タイプ1はこのように考えています。
 

では、「完全」とはどういう意味でしょうか?
 

三省堂大辞林さんから。

かんぜん【完全】
(1)必要な条件がすべて満たされていること。
  欠点や不足が全くない・こと(さま)。⇔不完全
(2)欠点などがないようにすること。

 

全て満たされている理想的な世界には
欠点などあっては困るのです。
 

ついでに同じような言葉「完璧」も調べてみましょう。
 

かんぺき 【完璧】
〔「璧」は宝玉。傷のない玉の意から〕欠点や不足がなく、
非常に立派な・こと(さま)。

 

こちらも同じですね。
 

タイプ1にとって
自分の中にある「ルール」に100%従えない状況は
「完全な世界」を傷つけてしまう
のです。
 

だからこそタイプ1は、
「完全な世界」に傷がつかないよう
常に細心の注意を払っているのです。
 

・・・

 

今回はここまで。
 

まとめます。
 

■理想郷とは?
・「間違い」が起こらない「大丈夫」な世界
・タイプ1にとって危険や心配の無い絶対的に安全な領域
■理想郷のオキテ
・「間違いの無い安全な理想郷」に居続ける為には
 「間違いの無い言動」が求められる
・タイプ1にとって間違いとは教えを守らないこと
・教えを一回でも守らないと、危険に満ちた外の世界に
 放り出されてしまう
・タイプ1にとって死活問題だからこそ、
 教えを絶対に守り理想郷に留まろうとする
・タイプ1は自分の中に「神」を宿しているので
 教えを守らなかったことを隠し通せない
■タイプ1の恐怖
・タイプ1は外の脅威よりも、自らに宿した「神」を恐れている
・だからこそタイプ1は、
 自分の中に宿した「神」からイチャモンやケチを
 つけられないように細心の注意を払う必要がある
・その結果、タイプ1は
「教えに対して敬意と恐れの念を持ちながら
 強迫的、絶対的に従う」ようになった
■オキテの守り方
・タイプ1は頭の中に
 「すべきルール」
 「してはいけないルール」
 という二つのルールブックを持っている
・タイプ1が物事を決めたり、行動する時には
 その内容がルールブックにあるのかどうか、
 その都度、照会をかける
・照らし合わせた結果、
「すべきルール」に書いてあることなら100%実行
「してはいけないルール」に書いてあるなら絶対やらない
・「教えに対して絶対的に従う」とは
 「物事を『善か?悪か?』で判断して『悪』を排除し、
 中間やあいまいさを認めない」価値観
■完全なる世界
・タイプ1が望んでいるのは、
 自分の中に取り込んだ「ルール」を100%適用できる
 「完全な世界」
・タイプ1にとって
 自分の中にある「ルール」に100%従えないなら
 「完全な世界」を傷つけてしまう
・だからこそタイプ1は、
「完全な世界」に傷がつかないよう
 常に細心の注意を払っている

 

でした。
 

次回は、
タイプ1における「大いなるモノ」の正体についてお伝えします。
 

それではまた。
 
 

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