リバースエニアグラム

T9考察第1回「目指すはリラ○クマ!_タイプ9の根源」

エニアグラムの案内人、篠田工治です。
 

さて、シンプルエニアグラム。
 

前回まではタイプ6の解説でした。
 

「3・6・9・2・4・1・7・5・8」
 

今回からはタイプ9の解説です。
 

それではシンプルにいきましょう。
 

タイプ9を知る、たった一つの大事なこと。

というわけでいつものように最初に結論。
 

タイプ9が抱える根源は
受け入れなければ守れない
です。
 

これまたいつもながらシンプルっすね。
 

そして、どことなく哀愁が漂います。
 

「受け入れる」。
 

多分、古今東西、この「受け入れる」という言葉は
人生の最大のテーマというか、
「できた人」の代名詞みたいなところがあります。
 

宗教や道徳、スピリチュアル系、〇〇セラピーなど、
多くの精神文化の到達点は
この「受け入れる」ということにあるのではないでしょうか。
 

もちろん、その到達点については私も異論はありません。
 

ただ手放しに、若しくは盲目的に
受け入れることは素晴らしいんだ!
と捉えることには私はとても違和感を覚えます
 

「受け入れる」ことが単純に素晴らしいのであれば、
それを体現する全てのタイプ9が幸せに暮らしているハズです。
 

で、実際はどうか?

私の身内には何故かタイプ9が多く、
妹、義理の父×2、義理の弟の4人がいます。
 

そして勤め人としては最後の上司となった方もタイプ9で
彼には4年くらいお仕えしていました。
 

これら5人のタイプ9を見ていると、
他のタイプと違って特別幸せな人生を送っているのかと言えば
そうではありません。
 

他のタイプと同じように、
タイプの特徴が引き起こす問題に直面し、
ある意味人間らしく悩んだり悲しんだりしているのが現実です。
 

実際に彼らを見ていると、
決して全てを受け入れているわけでもなく、
受け入れたからといって順風満帆でもないんですね。
 

その意味で
「全てのタイプはやっぱり平等なのだなぁ」
と逆にホッとする自分がいます。
(まぁ間違っても私ゃ聖人を目指してはいないので、
 こういう物言いは全然OKです)
 

ようするに何が言いたいのかというと、
『受け入れる』ことにも『光と影』の影の部分はあるのだから、
外からやみくも憧れたり、有難がったりするのはどうよ?

ということ。
 

もっと言えば、この『影』の部分を理解しないと、
タイプ9を本当に理解することはできません。
 

というわけで、タイプ9については、
この「受け入れる」ことの「影」も意識しながら
進めて行きたいと思います。
 

守りたいモノとは?

「受け入れなければ守れない

それではこの文章を広げていきましょう。
 

順番は逆ですが、
「守れない」とはどういう意味でしょうか?
 

性格タイプの違いは「防衛戦略」の違いでもあるので、
守る対象が自分なのは言うまでもありません。
 

それではタイプ9は一体自分の何を守るのでしょうか?
 

それは「自分の心地良い領域」です。
 

「領域」とは、また抽象的な言葉ですが、
平たく言えば「生活空間」とか「自分の世界」を意味します。
 

自分の空間や世界が大事なモノだからこそ、
外の脅威からそれを守りたいんですね。
 

空間を単純に「場所」と捉えるなら、
それは「テリトリー(縄張り)」と言ってもいいでしょう。
 

つまりタイプ9は縄張りを持つ種族の末裔なんです。
 

では、タイプ9が大事にする「心地良い」とは
どんな状態を指すのでしょうか?

ざっくり言うと次の通りです。

  • 食べる
  • 飲む(酒)
  • 寝る
  • ぼーっとできる趣味(テレビなど)
  • ゆったりとした時間の流れ
  • 人とのつながり
  • 争いがない

 

「時間」や「人とのつながり」があるので、
「心地良い領域」というよりは
「心地良い世界」と言ったほうがいいかもしれません。
 

この心地良さを見ていると、
私の頭には某キャラクターメーカーの
茶色い熊が思い浮かびました。
 

まぁ、あの熊はネーミングからして、
「ゆったり感」を体現しているのですが、
いつも何か食ってるか、
ゴロンと寝っ転がっているかのどちらかですよね(笑)。
 

趣味がテレビと音楽を聞くこと、そして温泉・・・。
 

全てぼーっとできるものばかり。
 

私の近辺にいるタイプ9はみんなテレビ大好きです(笑)。
 

そしてもう一匹いる、白い熊に対しては
ベタベタと接することはないのですが、
なんというか、おおらかな愛情を見せています。
 

時間と空間を共有していることが嬉しい、
そんな感じですね。
 

白い熊がいたずらしても、怒ること無く
受け入れてしまっています。
 

実際、タイプ9の人が怒らないのかというと、
決してそうでは無いのですが、
他のタイプのように敏感に反応しないという意味では
表立って怒ることは少ないでしょう。
 

少々極端な例ではありますが、
この茶色い熊の日常は、
タイプ9が望む小さな幸せをよく表しています。
 

タイプ9は小さいけどささやかな幸せ、
のんびりとした心地良い世界(領域)を守ることに
意識が向かうんですね。

受け入れるとは?

受け入れなければ守れない」

 

次に「受け入れなければ」の部分です。
 

冒頭で散々使いましたが
「受け入れる」とはどんな意味でしょうか?

これまた恒例となった三省堂大辞林さんから。
 

うけい・れる 【受(け)入れる/受(け)容れる】
(1)人の言うことや要求などを聞き入れる。
 「反対意見を―・れる」
(2)引き取って、世話をする。
 「難民を―・れる」
(3)受け取って収める。また、他からもたらされたものを取り入れる。
 「納入品を―・れる」「仏教の風習を―・れる」

 

具体的な表現としては
(1)の「人の言うことや要求などを聞き入れる」がビンゴですね。
 

そして(1)よりも大きな考え方が
(3)の「他からもたらされたものを取り入れる」です。
 

確かに(2)の側面もあるのですが、
大事なのは「聞き入れる」「取り入れる」という
言葉の持つイメージです。
 

実はタイプ9にとって、
自分の外からもたらされるものって
そんなに嫌じゃないんです。
 

「受け入れる」「聞き入れる」「取り入れる」

注目すべきは「入れる」という言葉。
 

この「入れる」という言葉には
自らの意思で外にあるモノを自分の内側に持ってくる
そんな言葉の響きがあります。
 

なのでタイプ9は自ら進んで受け入れることも多いのです。
 

もちろん全てがそうではありませんが、
外のものを取り入れることに対する敷居が
全タイプ中で一番低い
んですね。
 

この「自発的な取り込み」は
今後タイプ9を理解する上で重要な特徴になりますので、
覚えておいてくださいね。
 

さて、「他から、もたらされたもの」といっても
その範囲はあまりにも漠然としています。
 

いろんなものがあるのですが、
まとめると次のようになります。

タイプ9が受け入れる対象
 1.他者
 2.集団
 3.環境
 4.自然
それら対象がもたらすもの
 1.考え(主張、要求、価値観)
 2.ルール(決まり、摂理、法則)

 

「タイプ9が受け入れる対象」の4つについては
下に行くほど規模が大きくなりますが、
ようするに「自分の外の世界」ってことです。
 

なのでタイプ9が受け入れる対象とは
ざっくり言うなら
「自分の外の世界が抱えている考え」です。
 

そしてここがスゴイところなんですが、
タイプ9はそんな考えを言葉として聞かなくても
なんとなく察知することができるんです。
 

これはタイプ9が持つ、
共感力」の成せる技。
 

タイプ6の問題を察知する能力もスゴイのですが、
こちらは恐怖が引き起こす緊張感の成せる技です。
 

おなじ「察知する」にしても
動機と質が違うんですね。
 

2.の「ルール」については、
これも「多くの人の考えの集合体」と捉えるなら
「考え」の一形態ではあります。
 

でも強制する度合いが強いので分類は別にしました。
 

個人的に興味深いのはタイプ9が
「自然」「摂理」「法則」を
進んで受け入れるということです。
 

特に自然については、
もう無条件に受け入れている感じがします。
 

例えば、 私の義理の父は二人とも庭いじりが好きで、
義理の弟(妹の旦那)は子供と一緒に、
「自然体験スクール」に通いまくっています(笑)。
 

もちろん、全てのタイプ9が自然派ではないのでしょうが、
エニアグラム書籍には
「自然と触れ合うのが好きなので、
農業や造園などに従事する人も多い」
というクダリがあったりします。
 

「自然と共に生きる」とか言うと、
最初は「ネイティブアメリカン」とか、
宮崎駿氏の「風の谷のナウシカ」が思い浮かんだのですが、
私の柄じゃないんでヤメときます(笑)。
 

摂理と似たようなものに「法則」があるのですが、
例えばこの間知り合ったタイプ9の女性が
こんなことを言っていました。
 

私は何かをなくしたら、そんなに探さないの。
 
探すと出てこないから。
 
探すのをやめると不思議とスグに出てくるのよね~。
 
だから子供にもそう言い聞かせてるの。
探しちゃダメって・・・。

 

う~ん。井上陽水さんの曲だか、マーフィーの法則だかに 出てくるような言葉ですね。
 

まぁ、確かに世の中そういうものなんですが、
実際に実践するのは少々ビビるというか
気の長いというか、少なくとも私にはできません(笑)。
 

こんな感じでタイプ9は、
他者や集団の考えを寧ろ自発的に自分の中に取り込んだり、
自然の摂理などを進んで受け入れる、
そんな特徴を持っているのです。
 

・・・

 

以上がタイプ9の根源、
「受け入れなければ守れない」
の説明でした。
 

上記内容を踏まえてもう少し詳しく言うなら
 

「自分の外にある主張や要求、
価値観やルールなどを進んで受け入れなければ
のんびりとした心地良い自分の世界(領域)を守れない」

 
ということですね。
 

今回はここまで。
 

まとめます。
 

■タイプ9の根源
・「受け入れなければ守れない」
■タイプ9が守りたいモノ
・小さいけどささやかな幸せ
・のんびりとした心地良い世界
・世界とは守りたい領域やテリトリー(縄張り)を指す
・具体的には
 ・食べる
 ・飲む(酒)
 ・寝る
 ・ぼーっとできる趣味(テレビなど)
 ・ゆったりとした時間の流れ
 ・人とのつながり
 ・争いがない
■タイプ9にとっての「受け入れる」とは
・他からもたらされたものを自分の中に取り込むこと
・自ら進んで取り込む場合も多い
・受け入れる対象とは
 1.他者
 2.集団
 3.環境
 4.自然
・それら対象がもたらすもの
 1.考え(主張、要求、価値観)
 2.ルール(決まり、摂理、法則)
・共感力が高いタイプ9はこれらの考えやルールを
 言葉にしなくても察知することができる
■つまり「受け入れなければ守れない」とは
・「自分の外にある主張や要求、
 価値観やルールなどを進んで受け入れなければ
 のんびりとした心地良い自分の世界(領域)を守れない」

 

でした。
 

さて今回はこれで終わりですが、

 

「自分の外にある主張や要求、
価値観やルールなどを進んで受け入れなければ
のんびりとした心地良い自分の世界(領域)を守れない」
 

これって、矛盾しているように感じませんか?
 

実際に、
「『他者の考え』を受け入れてしまうと 『自分の世界』が守れなくなる」
というのはよくあることです。
 

次回はタイプ9が抱えるこうした矛盾について
解説したいと思います。
 

それではまた。
 
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