リバースエニアグラム

T9考察第2回「タイプ9が抱える矛盾とは?」

エニアグラムの案内人、篠田工治です。
 

さて、シンプルエニアグラム。
 

前回はタイプ9の根源について
説明しました。
 

今回は、この根源が抱える矛盾についての解説です。
 

それではシンプルにいきましょう。
 

アレレまた矛盾?

自分の外にある主張や要求、
価値観やルールなどを進んで受け入れなければ
のんびりとした心地良い自分の世界(領域)を守れない

 

前回の最後にそうまとめました。
 

長ったらしくて読みにくい一文ですが、
これを読んであなたは
 

「あれれ、
『他者の要求』と
『自分の心地良い世界』って
相容れないことが多いのでは?」
 

という疑問が湧くかもしれません。
 

まさしくその通りです。(笑)。
 

タイプ6と同じように、
タイプ9も矛盾した考え方を持っているのです。
 

「受け入れる」とは要するに「ノーが言えない」ということ。
 

「他者の強い要求=自分の世界を踏みにじるモノ」であった場合、
ノーが言えないタイプ9は困ってしまうワケです。
 

ベタな例えですが、
上司から残業を頼まれた場合。
 

ノーと言えないならタイプ9は残業をするしかありません。
 

そうするとプライベートの時間がドンドンなくなり、
家でテレビをゆっくり見る時間もなくなるのです。
 

タイプ9の苦しみはここにこそあります。

心地よい世界との対立

それでは、実際こういった状況になった場合、
タイプ9はどのような行動を取るのでしょうか?
 

次の二つに分けて考えましょう。

1.そもそも「自分の心地良い世界」に
「外からの考えやルール」が必要なケース
2.「自分の心地良い世界」と「外からの考えやルール」が
対立するケース

前回もお伝えしたことなんですが
タイプ9はなんでもかんでも受け入れるわけではないんです。
 

1.のケースであれば
双方にメリットがある、Win-Winの関係ですから
メデタシメデタシです。
 

例えば
のんびりゆったりを愛するタイプ9は
普段からの行動もどちらかというとゆっくりです。
 

なので、やさしく背中を後押ししてくれる、
そんな積極的なパートナーと一緒に作業すれば、
タイプ9にとってはとても有り難いことなんですね。
 

パートナーからみても全体の効率がアップするので、
まさしく双方にメリットがあるわけです。
 

これは他者が持つ「積極的」という価値観を
タイプ9が喜んで取り込む好事例です。
 

(例の茶色い熊なら黄色の鳥がこれに当たりますかねぇ?)
 

問題は2.のケース。
 

これが先ほどの「上司からの残業指示」にあたります。
 

タイプ9は前回お伝えしたとおり、
どちらかといえば他者の主張や要求を進んで受け入れようとします。
 

なので 「上司からの指示」と「心地良い自分の時間」との間で
タイプ9は矛盾や葛藤を感じるのです。

怒りまでのステップ

ではこんな場合、タイプ9はどのような行動をとるのでしょうか?
 

これは次の3段階に分けて考えることができます。
 

2-1.最終防衛ラインまでは受け入れる
2-2.ライン間際になると間接的な怒りを表す
2-3.ラインを超えると直接的な怒りを表す

 

2-1.の「最終防衛ラインまでは受け入れる」段階では
やっぱりタイプ9は他者を受け入れようとします。
 

「受け入れる人」の名に恥じず、
自分と相手の都合を比べた場合、
まずは相手を優先するんです。
 

ただ、悲しいかな、
人は一度自分の要求が通ると次も通ると思うし、
次回は、より大きな要求をしてしまいがちです。
 
(まさしくエゴですな)
 

なのでタイプ9に対する他者からの主張や要求は
益々エスカレートすることになります。
 

そして幸か不幸かタイプ9は我慢強く、
怒りに辿りつくまでの最終防衛ラインは
どのタイプよりも自分の手前ギリギリにあるんです。
 

理科の時間で習った「沸点」で言うなら、
100度を超えてもなかなか蒸発しない(笑)。
 

だから他者の要求がエスカレートすれば、
タイプ9は最終防衛ラインまで後退し続けるんですね。
 

次に2-2.「ライン間際になると間接的な怒りを表す」の段階です。
 

流石に他者の要求が防衛ライン間際になってくると
タイプ9といえども無意識に怒りを表すようになります。
 

これが間接的な怒りです。
 

よく次のような態度をとります。

  • 指示や要求への反応が遅くなる
  • 他事(ほかごと)をやり始める
  • 作業に手をつけず放置する

 

元々のんびり行動するタイプ9の動きが
益々鈍くなるんです。
 

無言の反抗心とでもいいましょうか。
 

前述の私の上司は常にこの状態にいました(涙)。
 

私はそんな彼に対して腹立たしさ半分、
助けてあげられない「もどかしさ」半分という
複雑な想いで仕えていましたねぇ。
 

ただこの段階でもタイプ9は全くやらないのではなく、
ぎりぎりまで粘ってから仕方なく手をつける、
そういう態度をとります。
 

そして最後、
2-3.「ラインを超えると直接的な怒りを表す」の段階です。
 

相手がいよいよ最終防衛ラインに踏み込んできた場合ですね。
 

ここまできて、ようやくタイプ9は
直接的な怒りを表現するのです。
 

直接的な怒りを爆発させるのはタイプ9にとって
もっとも避けるべきこと。
 

なのでその頻度は少なく、
少ない人だと10~20年に一回とか、
多い人でも年に1、2回とか言われています。
 
(もちろん個人差はあります)
 

身近な例で言えば(って書くと叱られそうですが)
歳の離れたT9妹についてはマジギレするのを
一度も見たことがありません。
 

先のT9上司についても4年お仕えして、
爆発するのを一回も見たことがありません。
 
(上司部下の関係って家族よりも顔見る時間が長いので、
 一回も無いというのは相当なものかと)
 

義理の父親については・・・
一人はやっぱり見たことがない。
 

もう一人は・・・
あ~、昔はパチンコ行けなくて、よく怒ってたなー(笑)。
 

パチンコ=ぼーっとする心地良い時間だったのかもしれません。
 

でも今は平穏無事っすね。
 

妹の旦那は・・・たまに怒ってるんだけど
なんというか余裕がある怒り方。
 
どちらかといえば注意に近い怒り方なんですよね。
 

身内のことはここまでにしときます(汗)。
 

いずれにしても怒りを直接的に
表すことは少ないということです。
 

そして、タイプ9が強い怒りに達した場合、
激怒したり、まるで手足を引っ込めた亀のように
まったく動かなくなったりします。
 

前回お伝えしたとおり、
タイプ9は縄張りを持つ種族の末裔なんです。
 

なので自分の世界という「縄張り」に、
土足で踏みにじった相手への怒りは決して軽くはない、
ということを覚えておくとよいでしょう。
 

ただ、タイプ9の我慢強さは並大抵ではありませんから、
彼らの激怒を見る機会は少ないかもしれませんね。
 

以上、タイプ9における
「『他者の考え』と『自分の世界』の折り合いのつけ方」
についてお伝えしました。
 

個人的にはタイプ6が抱える矛盾からすれば、
とっても理解しやすいと思っています(笑)。
 

・・・
 

タイプ9の抱える根源、
「受け入れなければ守れない」
の解説はこれで全て終わりました。
 

今回はチョット短いですが、
次の論点を途中で切りたくないので
ここまでにします。
 

まとめます。
 

■受け入れることと自分の世界を守ることの兼ね合い
・他者の考えと自分の世界の折り合いのつけ方
 1.そもそも「自分の心地良い世界」に
  「外からの考えやルール」が必要
   ※Win-Winなので喜んで受け入れる
 2.「自分の心地良い世界」と「外からの考えやルール」が
   対立する
   ※次の段階に分かれる
  2-1.最終防衛ラインまでは受け入れる
    ※我慢強いので過剰に受け入れがち
  2-2.ライン間際になると間接的な怒りを表す
    ※無言の反抗心を示す
      次の3つが主な態度
     ・指示や要求への反応が遅くなる
     ・他事をやり始める
     ・作業に手をつけず放置
    ※この段階では最終的に受け入れる事が多い
  2-3.ラインを超えると直接的な怒りを表す
    ※頻度は少ない

 

でした。
 

次回は、
タイプ9が「受け入れる」ことに何故そこまで執着するのか、
その理由について深く探っていきます。
 

ある意味、タイプ9解説のヤマ場になります。
 

例によって長い記事になることをお断りしておきます(笑)。
 

それではまた。
 

【追伸】

タイプ解説の順番を次のように変えます。
 

変更前「3・6・9・2・4・1・7・5・8」
変更後「3・6・9・4・1・7・5・8・2

9の次は2だったのですが、あとまわしにして
4を先にやるということです。
 

理由は「4・1・7」「5・8・2」というグループにしたほうが
7と2の解説が短く理解しやすくなるからです。
 

本当は9の次は2にしたいのですが、
今回のシリーズではタイプの理解度の方を
優先させることにしました。
 

コメント
 

1 ■はじめまして^^
篠田さん、いつもペタ返しありがとうございます。

最近こちらのブログに出会って以来、いつも楽しく読ませていただいてます。

各タイプの核心のお話から始まって、すごくよくわかりやすくまとめられてるので、驚きました。

エニアグラムとタイプを理解するのに非常に助けになっています。

色んなエニアグラム情報をここまでわかりやすく整理されて伝えてくださり、いつも本当にありがとうございます。

これからの各タイプ説明も楽しみにしております^^
神楽大王 2011-06-22 12:25:03
 

2 ■神楽大王さまへ
ブログをご覧いただき有難うございます。

とてもご丁寧なコメントで恐縮してしまいます(汗)。

エニアグラムって複雑なイメージがあるのですが、
「本当に大事な知識ってそんなに多くない」というのが
私の持論です。

ただ、その持論をなかなか文字化できなくて・・・。

私自身、こうやって記事にすることで再確認することが多いです。

このあたり、いつも思考タイプが羨ましいなと思ってます。

ご意見、ツッコミがありましたら遠慮無くコメントくださいね。
篠田工治 2011-06-22 14:47:52
 

3 ■篠田工治さま
ありがとうございます^^

恐縮させてしまい、ごめんなさい、崩し方がわからなくて。少しフランクにしますね(^_^;)

とっても素敵な持論ですね!

色んな方々の本の印象が様々なので、10年経っても未だにエニアグラムを複雑に考えてました。

自己診断にしても、最近やっとリソさんや竜頭さんの本から、僕はタイプ4w3だろうと自己診断しつつ、
未だに6?9?3?と思うこともあります。

これだけシンプルにされるまとめ方と文章化は、本当に大変なことかと。
読んでると、すごいなあ、とつい思います^^

これからのブログも楽しみにしつつ、自分でも色々なタイプのことを理解するようにしていきたいと思います。

タイプ9はすごくシンプルだなあというのが、今の印象です~^^
神楽大王 2011-06-23 00:23:11
 
 

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